中学生、高校生の疑問「国語ってどうやって勉強するの!?」|熊本の塾長談
こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導塾、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。
先日高校生の生徒さんの話で気になったことがありました。どうやら彼は新聞の社説を最近読んでいるらしいのですが、なぜそれをしているのかを尋ねたところ、学校の教師から勧められたのだそうです。国語をどうやって勉強したらいいのかを質問した際に、新聞の社説を読めば国語力がつくよ、と言われたとのこと。
それを聞いて私は「ちょっとちょっと、それは待って」と思わず注意してしまいました。おそらくは中学生の方も高校生の方も、国語をどうやって勉強したらいいのかについては悩んでしまうところだとは思います。以前にも国語の勉強法については中学生向けに記事にさせてもらったのですが、国語の勉強法がまだまだ浸透していないようなので、ここで改めて復習してみましょう。
新聞の社説を読んでもダメな理由
まず考えていただきたいのは、一体何のためにそれをやってるんですか?ということです。新聞の社説を読むこと自体がダメな行為だとは思いませんが、少なくても彼の場合はそこではないよ、ということでした。
なぜダメだと止めたのか。それは順番が違ったからです。発想の順番として、何より国語の勉強法を考える上では取り組むべき順番が違っていたのです。
例えば彼の場合は、国語のセンター試験対策を目的とした勉強法が知りたいということでした。二次試験には国語はないので、センターで点数が取れれば良いわけです。ただ、私が「新聞の社説を読んでもダメだよ」と言ったのは、その「センター国語の対策」という目的と、「新聞の社説を読む」という行為とを直結させて考えようとしていたから。
そもそも、センター国語の対策として彼がするべき行為が、本当に「新聞の社説を読む」ことなのかどうか分からないわけです。その方法が結果的に功を奏すかも知れませんが、それは現時点ではギャンブルになります。そして私の判断は、功を奏さない確率がほぼ100%であるということでした。
ではなぜそういう判断ができたのでしょうか。
国語力って何ですか?
私がまず気になったのは、学校の教師が彼に言った言葉です。それは「新聞の社説を読めば国語力が上がるよ」というものだったようです。正確な部分は彼しか分からないので、又聞きの現段階ではその通りの発言だったかは定かではありませんが、少なくても「国語力のためになる」といった意味合いだったように思います。
しかし、では国語力とは何ですか?という話です。
実はこの言葉には定義がありません。言葉だけが一人歩きしてしまって、中身のない形で浸透してしまった言葉なのです。そのため、「分かったようで実は分かっていないのに、そのことに気付けない」という日本語特有の問題になってしまっています。
実際には読解力だったり語彙力だったり、もう少し具体的な能力として認識されれば、より的確な対処法が考えられるのですが、「国語力」と言った瞬間に何のことか分からなくなってしまいます。そのため「なんとなく新聞の社説を読んでいれば国語力が付きそうだ」とか「本を読みましょう」といった”良さそうな方法”を提案する方が多くなるのです。
それらの方法も悪くはないのですが、問題はそれらの方法で何を習得したいのかが明確に決まっているのかどうかです。社説を読んで何をしたいのか、本を読んで何をしたいのか。まずはそこをハッキリさせましょう。
国語の勉強法の基本のキ
それでは国語の勉強についてもう少し詳細にお話ししていきます。
まずは国語を「勉強」として取り組んでいくというのであれば、その目的は問題を解くことにあります。ということは、問題を解いて正解を導ければ良いわけですから、「どうやったら正解を導けるのか」が分かれば良いということになります。国語の勉強とは、この「正解の導き方」を覚える作業といえるわけです。
この時に、あなたがどのテストの対策をするのかが非常に重要です。高校生の方であれば、それがセンター対策のためなのか、二次試験対策のためなのか、中学生の方であれば共通テストのためなのか、公立高校入試のためなのか。その目的を明確にした後、まずはそれらの過去問を何カ年分か解いてみて下さい。
受験勉強に関して言えば過去問演習が最優先です。過去問を解いて、どんな問題がどんな出題形式でどれくらいの分量出るのか、というのがベースの知識になります。このベースの知識があって初めて、自分がこれからどんな対策を必要とするのかが見えて来るわけです。
ここでもし、「自分には語彙力が足りていないようだ」とか「難しい文章への読解能力に欠けている」と分かったら、それらを鍛えるために何をするかを考える段階に進めます。ここでようやく新聞の社説を読むべきか否か、本の読む量を増やすべきか否かが吟味できるようになります。
国語の問題で正解を導くには
では国語の問題で正解を導くにはどう考えると良いのか、ですが、これは問題作成者の意図を理解せよと言われる部分です。問題作成者がどうやって正解までのルートを設計するのかを知る必要があるわけです。
その情報はどこに書いてあるのか。それが問題集の解答(特に解説部分)です。
国語の問題というのは主観が入りやすいものですが、主観で正解がぶれてしまうようなら問題として機能しません。それは悪問と言われて炎上の的です。
ただ、これは裏を返せば、絶対にそれが唯一の答えでなくてはならない筋道が存在する証左でもあります。文章中に施されたヒントを繋げていくと、確実にその唯一の答えにたどり着ける。それも誰が読んでもそうなるというのが問題に保証されている必要があるのですから、私たちはその正解への筋道をどう辿れば良いかを勉強すればいいのです。
例えば選択肢の問題にしても、5つのうち4つはダミー(偽物の選択肢)ですから、問題作成者がどうやってダミーを作るのか、どういったダミーパターンがあるのかといった「パターン学習」が、国語の選択肢問題の勉強のキモになるということです。
また、論説文と小説といった分野の違いでも、そのアプローチ方法に違いがあるので、それぞれの問題の解き方を練習する必要があります。論理的に接続詞や文構造で導かれるパターンや、情景描写やセリフといった情報で導かれるパターンは、多くの問題を解いていくうちに感覚が養われていくものなので、時間に余裕がある限り、過去問演習で出題傾向を掴みつつ補足していって下さい。
まとめ
今回は国語の問題の解き方を復習してみました。国語はどうしても解き方が不明瞭になりがちなので、多くの方が”なんとなく”に時間を投資しがちです。しかし実際には方針がちゃんとあるのだと分かっていただくと、正解を導く練習のための適切な努力ができるようになります。
国語を学問としてではなく勉強として割り切ることで見えてくるアプローチ方法。この発想の転換が非常に重要で、とにかく結果を出すために適切な努力ができるかどうかにこだわってほしいのです。
この考え方は勉強だけに限った話ではなく、何のために何をするのかという「学びの根幹」に関することですので、他の教科の勉強にもそうですが、あらゆる問題解決に是非活用してみて下さい。
そして、発想の順番。順々に掘り下げて考えていくことで、自ずと自分の今と知りたい答えの間にステップを作られていきますので、このステップで自分のやるべきことを明確にしていく手法も、併せてご記憶下さい。
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