※日本史マニア必見※『新日本遺産』に熊本の質屋『質乃蔵』さん発見!

こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導塾、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

先日偶然手に入れた『新日本遺産』という雑誌に、知っているお店さんを発見してしまいました。それは熊本の質屋『質乃蔵』さん。その質乃蔵さんの店舗に架けられている暖簾(のれん)が掲載されていたのです。

 

 

『新日本遺産』という雑誌と言えば、日本史好きな方にはたまらない1冊。今でも残る昔の名残を色々紹介してくれる、歴史を体感できる魅力的な内容なんです。

 

 

そこで今回の記事では、いつもとはちょっと違った視点から、あなたに知っておいて欲しい大事なこと「無意識の意識化による情報収集能力の向上法」についてお話ししたいと思います。

 

 

質屋さんとはどういうところ!?

そもそも質屋さんとはどういったところでしょうか。そこには2つのシステムがあります。

 

 

・品物を担保として預けてお金を借りる

・品物を買い取ってもらう

 

 

基本的には品物とお金を交換する場所、ということですが、その方法論に2種類あるというわけです。そしてそれぞれにはメリット・デメリットが勿論あります。

 

 

例えば最初の「品物を担保として預けてお金を借りる」では、品物は預けるだけなので、期限内に返済(借りたお金を返し終わること)ができれば戻ってきます。もし返済ができない状態になると、その預けた品物はそのまま質流れ(預けた先の質屋さんが貰い受けること)になるというシステムです。

 

 

一方で「品物を買い取ってもらう」では、リサイクルショップにモノを売ったことがある方ならイメージがしやすいかと思います。その品物を売ってお金をもらう仕組みです。デメリットとしては売った品物がもう返ってこない可能性が高い、ということですが、最初から売るつもりでいるならば、そこまでデメリットとして感じない部分かも知れませんね。

 

 

ただし、ここで両者のやりとりされる金額に差があるという点に注意が必要です。品物を預けておく場合と品物を売ってしまう場合とでは、手元で使える金額変わってくるのです。当然、預けるだけの場合の方が金額は少なくなりますよね。これは質屋さんの被るリスクの多少に因ります。

 

 

質屋さんっていつからあるの?

では質屋さんはいつからあったのでしょうか。はっきりしたことは分かりませんが、どうやら日本での誕生は今から800年ほど前、貨幣経済が発達してきた鎌倉時代初期だったと言われています。日本に限定しなければ、それこそ人類が貨幣として貝殻などを使い始めた原始の時代に起源があるのでは?とすら考えられています。

 

 

さて、そんな質屋も、日本の鎌倉時代初期の有名な歌人である藤原定家の日記「明月記(めいげつき)」の中で「土倉(とくら)」と言う文字が初めて使われ、明月記自体が文暦元年(西暦1234年)に書かれたと言われているので、公式には質屋の歴史は780年ほどということになりそうです。地方の有力者や名主が領民相手に担保をとった貸付を行っていたものが原型だと考えられています。

 

 

当時は質屋という呼び名はまだなく「土倉」(とくら)と呼ばれていたようです。これは、担保を保管するための土蔵を建てたことに由来していて、その後、貨幣経済の普及とともに質屋も発達していくことになります。土蔵だったのは勿論火に強いから。預かったものが燃えてしまったら大変なので、強固な作りになっていたのだとか。今でも、預かるものが高価なものであったり、材質的に革などのデリケートなものだったりするために、温度や湿度への配慮は勿論、セキュリティについてもかなり気を遣われているようです。

 

 

室町時代には庶民の金融機関としての役割を持つようになり、そして江戸時代に土倉は爆発的に増加。「質屋取締令」という法令が施行されたことをきっかけに土倉は質屋という呼び名に変わっていったそうです。質屋は江戸時代の落語や時代劇にもよく登場することからも、庶民にとって身近な存在だったようです。

 

 

「質乃蔵」さんの暖簾(のれん)が『新日本遺産』に掲載!

そんな質屋さんですが、なぜか私には身近なものなのです。というのも、私がいつもとある勉強会でお世話になっている先輩が経営していらっしゃる「質乃蔵」さんというお店が熊本の健軍にあるのですが、その「質乃蔵」さんが質屋さんなんですね。そしてその質乃蔵さんの暖簾がなんと『新日本遺産』という雑誌の、それも45周年記念誌に掲載されていたのです。これには私もびっくりしました。

 

 

質屋の暖簾というと、地面から天井くらいまである大きなもので、真ん中に大きな円が描かれており、その中に「質」という文字がドンと書かれているのが通常のデザインです。しかしこういった昔ながらの暖簾は、今ではあまり見なくなりました。そういうこともあって、遺産として認定されたその暖簾をお持ちだった先輩のお店「質乃蔵」さんのものが、掲載されたとのことでした。

 

 

そもそも暖簾というのも、単なる布切れではありません。その1枚の布が示す意味というのは

 

 

・ここに質屋がありますよ、というメッセージ

・今開いていますよ、というメッセージ

・ここに入り口がありますよ、という、目印

・中にいるお客様が見えないように目隠し

・日が差した時の日よけ

 

 

と色々あって、それがその布を掲げることでそれらの情報が一瞬で頭に入ってくるわけです。文字にすることなくあらゆる情報を同時に、それも一瞬で伝えるツール。それが質屋さんの暖簾でした。

 

 

暖簾が教えてくれる「無意識の意識化」

こういうことも、言われると「へ〜」となるのですが、言われるまでは意識したこともありませんでした。暖簾というものを知らなかったわけではありませんが、でも”知らなかった”のです。

 

 

私たちは結構こういうことがあります。それを知っている。でもその実は知らない。これが無意識の理解の感覚です。私たちは熊本城のことを誰もが知っています。しかし熊本城がいつ、誰によって建てられたのか、あの石垣に込められた戦略とはどんなものか、いつ今のように観光名所化したのかといった事情を知っている人は稀です。つまり、熊本城を本当の意味で知っている人は本当に少ないのです。

 

 

人間の脳というのは基本的によくも悪くも注意散漫です。これは機能的にはその方が良いのですが、それを知らずにいると、私たちは無意識で「これは知っている」と思い込んで過ごすことになります。でも「じゃあこれってどういう意味なの?」と言われた時に初めてハッとする。

 

 

知るとはどういうことなのか、どうしたらもっと知ることができるのか。そのことを私は生徒に向けて「無意識の意識化」と教えています。要するに、自分が知った気になっているものについて、意識的に深堀していく意識付けです。そして意識を向けられるようになるためには興味、関心が不可欠です。

 

 

この意識化ができるようになると、私たちの知識は膨大に膨れ上がります。名称を知っているだけではなく本質的な意味で知っていることが増えれば増えるほど、私たちの脳は考える力が増していくのです。これは雑学というような薄っぺらい意味ではありません。生きた知識が私たちを豊かにしてくれるのです。

 

 

まとめ

今回、いつもお世話になっている先輩のお店「質乃蔵」さんの暖簾が『新日本遺産』に掲載されたことで、この「無意識の意識化」をあなたに共有することができました。私はこの発想を得てから、脳内回路がものすごい勢いで拡張されていくのを感じます。どんどん自分で「知りたい!」と思い、実際にすぐに調べてしまうからです。

 

 

日本の国技とされる相撲だって、私はそこまで詳しくはありませんでしたが、調べていくうちにその起源が『日本書紀』や『古事記』に書かれている神話にあって、歴史はゆうに1500年にのぼり、私たちが今現在目にしている相撲の姿は江戸時代の時のままの姿であるということを知ることで「へ〜〜」と深みを持って観ることができるようになりました。

 

 

知識は知ることがゴールではなく、その知識のおかげで世界の見え方が深まっていくことに本当の価値があります。その生きた知識を増やしていくことで世の中の見え方が豊かになって、偏りのないフラットな見方ができるようになります。そうして「ああ、この世はなんて広く、深く、豊かなんだろうか」と楽しくなっていくのです。

 

 

この感覚を是非あなたにも味わっていただきたい。それが本当の学びなのです。

 

 

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