『僕のヒーローアカデミア』に学ぶ、教育の本質!気にするべき”成績”とは何か!?|熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミー

こんにちは。熊本の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

簿記1級の勉強もさることながら、なんと最近『僕のヒーローアカデミア』にハマってしまっています^ ^; もうすでに5期まで全て観終わって2周目に入りました(笑)今日は急にフィギュアが欲しくなって、近場のリサイクルショップに探しに出かけ、ラスト1個のオールマイトと緑谷出久(いづく)くんをゲットしてきてしまいました。あー、いかんです。。。

 

 

『僕のヒーローアカデミア』はヒーローを育てる学校の話なので、漫画とは言え、やはり学ぶところ、考えさせられるところがあってついつい見入ってしまっています。誰よりもヒーローに憧れる少年・緑谷出久が、ヒーローになるための必須条件である”個性”を持たずに生まれ、圧倒的挫折感に苛(さいな)まれながらも、憧れのヒーロー「オールマイト」から”個性”を授かり最高のヒーローになっていく物語は、胸がアツくなります。

 

 

「余計なお世話は、ヒーローの本質だ。」

「頭よりも先に、身体が動いていた。」

「もう大丈夫!なぜって?、、、私が来た!」

 

 

分かりやすい言葉であっても一つ一つの言葉に重みがあり、困っている人を救うために究極の自己犠牲で平和を守るその生き様は、最高学府とされるに相応しい。勿論パラレルワールドの話ではありますが、ペーパーテストでの偏差値で学歴がヒエラルキー化される今の私たちの現実よりも、世のため人のために命を賭して戦うヒーローこそが学歴として最高だという価値観は、どこか教育的に見ても斬新なものがあります。

 

 

熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミーでは、常に教育の本質を考えて指導に当たっています。生徒さんたちに何を残してあげられるか。勉強なんてどうでもいいけど、学びは大事であると伝えているのも、結局はペーパーテストのための知識暗記作業よりも、血肉となって将来をより善くしてくれる何かを残すことをさせるのが教育の本質だと考えているからです。その後者から考えた場合に自分のやるべきことが勉強であると考えられるなら良いのですが、やりたくもない勉強のために様々な大切なものを犠牲にしている今の歪曲した教育システムでは、子どもたちのためになっていないと感じます。

 

 

そこで今回は『僕のヒーローアカデミア』から学べることを、教育的な側面から少し共有していきたいと思います。

 

 

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『僕のヒーローアカデミア』のココが面白い

テーマが「ヒーロー」という、どストレートな設定でありながらも、魅力的なキャラクターが沢山出てきて、子供から大人まで楽しめる作品。それが『僕のヒーローアカデミア』です。『ワンピース』で言う悪魔の実、『ゲゲゲの鬼太郎』で言う妖怪、『キン肉マン』で言う超人、『ポケットモンスター』で言うキャラや技や進化など、漫画でたくさんの種類のキャラクターが出てくる設定のものは、見応えのある作品の特徴の1つです。

 

 

それこそ今回の『僕のヒーローアカデミア』では主人公・緑谷出久は、そのヒーローになるために必須条件とされるはずの”個性”を持たずに生まれてきました。この「主人公の大きな挫折」「主人公に課せられる大きな困難」というのも王道中の王道。『キン肉マン』では主人公・キン肉スグルはキン肉星大王の正統な王位継承者でありながら、地球のボロッボロな小屋に一人取り残されるところから始まりますし、『ドラゴンボール』では主人公・孫悟空は生まれた直後の赤ん坊の時、フリーザに消滅させられたベジータ星から父親に宇宙船ポッドに乗せられて地球にやってきます。『るろうに剣心』では主人公・緋村剣心は幼い頃に両親を失い、引き取ってくれた先の家族も野盗に襲われ斬殺されるという中で師匠・比古清十郎に拾われます。一番最初に背負った何かがあるというのは緑谷少年も同じです。『鬼滅の刃』の竈門炭治郎も正にそうでしたね。

 

 

ジャンプコミックに関して言えば「友情・努力・勝利」という三大原則があり、緑谷少年も正に、周囲に好かれ、助けられ、努力し、勝利を勝ち取っていきます。自分が無個性で生まれたからこそ人の痛みも理解できるし、無個性だからこそ周囲に頼らざるを得なくて、でもそんな不甲斐ない自分と訣別すべく人一倍の努力も惜しまない。

 

 

個人的にはやはりオールマイトが気になるのですが、最初に緑谷少年にトゥルーフォース(本当の姿)を見られた際に打ち明けた「笑う理由」が刺さりました。彼は決して性格が明るいから笑っているのではなく、平和の象徴あらんとして意図して笑っている。恐怖に打ち克つためであり、自分の存在が絶対的平和を意味することへの重圧に耐えるためにあえて笑っているのだと語る場面は、あまりにリアルで鳥肌が立ちました。そして同時に、無個性でもヒーローになれるかと問う真剣な緑谷少年に対して、安易に励ますようなことを言わず、理想を追うならば相応の現実も見なければならないと諭した場面は私の一番のお気に入りです。

 

 

このように、この漫画は教育的に学ぶところが大いにあって、何度も観て価値観をすり込んでいたいと思える作品でした。

 

 

主人公たちを支えるのは明確な目的意識

『進撃の巨人』のエレン・イェーガー然り、『ナルト疾風伝』のうずまきナルト然り、『ワンピース』のモンキー・D・ルフィ然り、『鬼滅の刃』の竈門炭治郎然り、『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久然り、主人公たちを主人公足らしめている条件に「明確な目的意識」があります。彼らはハッキリと目標を見据えている。坂の上の雲のように、一打の白い雲を目指して苦難・困難を払い除け先に進みます。

 

 

彼は決して「〇〇したい」と口にしません。本当に自分の思いを口にする時には「断定形」で表現しています。

 

 

(この世から巨人を)駆逐してやる!一匹残らず!

絶対火影になるってばよ!

海賊王に、俺はなる!

禰󠄀豆子を絶対に人間に戻すんだ!

オールマイトみたいな最高のヒーローになるんだ!

 

 

彼らにとっては目標は願望の対象ではありません。そうしないといけないものです。そこしか見えていないし、そうなれない可能性なんて完全に排除しています。自分の未来はそうなることしかないという目標の持ち方です。だからどんな状況でもブレない。

 

 

頑張ったらなれるかなぁ?なんて目標の持ち方だったら、主人公にはなれていないでしょう(作品をあくまでも彼らのリアルなストーリーだと見た場合です。勿論作者が決めた流れやキャラクター設定がありますから、主人公だからこう描く、という感じなのだと思いますが、何となく察して下さい笑)。しかしそういう主人公たちに胸がアツくなるのは、現実的にはそういうキャラクターが存在しないからです。

 

 

日常はもっと淡々としたものです。成績を上げたいと考えている中高生の多くは、なんとなくそう思っているだけで、そうすることの必然性がある!とか、成績をどうしても上げないといけないんだ!というハングリー精神があるわけでもありません。ただ、今よりも成績が良くなったらいいなとか、そうすれば周囲もガミガミ言わないだろうなとか、でもそのために努力したりとかキツい思いをするのは御免だぜ、みたいな考え方ばかりです。全員とは言いません。しかし程度の差こそあれ、成績を上げたいと本当のところは思っていない人が大半でしょう。成績が悪いままでも命には影響がないからです。

 

 

私はそれが普通だと思いますし、何も悪いことではないと思います。むしろ成績というものをそういう対象にさせたのは、子どもたちを取り巻く大人の方だからです。そして点数ばかりを成績と捉える今の教育システムの欠陥です。

 

 

『僕のヒーローアカデミア』に学ぶ教育の本質と本当の意味での成績

ヒーローアカデミアとして登場する学校の1つが、緑谷少年が通う雄英高校があります。「英雄」の逆のネーミングですね。ヒーローの学校でありながら、ちゃんと一次審査はペーパーテスト(学科試験)で、二次試験は実技試験。そこで初めてヒーローとしての”個性”が測られるわけですが、求められるトータルの偏差値はなんと脅威の79。

 

 

ここでは、学科試験は暗記作業のような、誰でもできる努力で乗り越えられる”平等な機会”として捉えられており、二次試験の実技試験は個性の使い方を見る試験となります。個性は本当に様々で、ワンピースの系統名を借りれば、パラミシア系(超人系)もいればロギア系(自然系)もいればゾーン系(動物系)もいます。パラミシアの中でも、硬化系もいればギミック系?(セロハンテープの能力だったり爆弾の能力だったりサウンドの能力だったり)や変形系もいます。ロギアの覚醒状態(自分の身体だけでなく周囲のものの性質を自分の個性で変質させられること)にある個性もあるし、とにかく何でもありな感じです。でもそれぞれの個性の使い方が評価の対象になります。個性そのものの汎用性もさることながら、どう活動領域を個性で多様化させ、周囲と連携し、一人でも多くの人命救助に活用できるかが見られているわけです。

 

 

この「苦手を克服させる教育」ではなく「個性、強みを伸ばす教育」であるところが雄英高校の良いところで、その先にあるのが命を賭けた人助けである以上、死と隣り合わせの仕事に直結するヒーロー候補の選定は、周囲と横並びの”没個性”では成り立たないということなのでしょう。差別化が目的であり、人と違うことを武器にできることが目的なのであって、他の何かができないことなど気にしない。

 

 

成績も個別での評価ではなく総合評価。体力測定も全ての項目の数値を単純に足し合わせただけの総合評価です。どれかができなくても、いえ、何か一つのことだけしかできなくても、それが他を圧倒していればそれで良いわけです。それがその子の”成績”です。

 

 

現実世界の教育は、その個性などには目もくれず、学科試験だけしか評価対象にしません。勿論大学受験などで一芸入試や推薦もあるにはありますが、それは特別枠の話でしかない。本当だったらそれが通常の評価方法として並列扱いされてもいいはずです。学科が得意な子もいれば、別に個性が発揮される子もいる。大事なのは何ができるかではなく、持って生まれた力をどう使うか。能力の高い低いを周囲と比較するのではなく、自分の好きや得意を認識して、それを他者と共有する意識を育てること。人より劣っていることばかりに意識を向けさせず、自分の”個性”を知るための機会を与えているだけと考えねば、今の教育ではどんどん劣等感や自己否定感ばかりを植え付けてしまうことになってしまうのではないでしょうか。

 

 

職業柄なのか、『僕のヒーローアカデミア』というアニメを観ながらも、ついそんな真面目臭いことを考えてしまうのが、熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミーです^ ^; 

 

 

 

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