【李登輝元台湾総統を偲ぶ】高校世界史で日本と台湾の歴史を振り返る!

こんにちは。熊本の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

先日7月30日、台湾元総統であった李登輝(りとうき)氏が敗血症性ショックのため亡くなられました。97歳でした。97歳と言えば、生まれられたのは1923年。今の高校生で、1923年当時の台湾日本の植民地であったことをパッと思い出せる方はかなり少ないと思います。こういう時に高校世界史を学ぶことの意義を感じたりします。

 

 

最近コロナ関連のニュースでも台湾が取り上げられることが多いのですが、中国の属国のようなイメージのある台湾が、中国とは全く異なり、むしろ民主化の進んだ日本的な国であるのは、実はこの李登輝さんの功績です。彼は台湾を民主化させた立役者なのです。そして他国との関係性にも増して台湾が日本と深い関係にあることを考えると、海で隔てられた外国の元総統という以上の意味が私たちにはあります。本来なら日本でもっと李登輝さん追悼の番組なり何なりがあってもいいくらいの方なのです。

 

 

そこで今回は李登輝元台湾総統の死を偲ぶ意味でも、台湾と日本の関係についてこの機会に復習していただいて、今や今後の社会情勢を理解するきっかけにしていただけたらと思っています。

 

 

李登輝さんが民主化させた台湾と日本の関係

先ほど申し上げたように李登輝さんがお生まれになった1923年当時、台湾は日本の植民地でした。正確には1894年の日清戦争での日本の勝利の後、下関条約を結んだ際に正式に清から割譲されたのが台湾です。清とは勿論昔の「中国」の呼び名です。その後1945年に日本が第二次世界大戦で敗北を喫するまで50年間、台湾は日本の植民地であり続けました。これは台湾人であった李登輝さんが「日本人として」第二次世界大戦終戦を迎えたということです。

 

 

そんな台湾ですが、もともとは清の支配下にあったこともあり、中国の属国のようなイメージがあるかも知れませんが、あまり中国から強い影響を受けることなく今に至ります。が、この記事を書いている正に今、中国はそんな台湾を軍事侵略によって手中に収めようとしているのです。

 

 

もし台湾が中国に占領されようものなら、日本の安全保障上のみならずアメリカにとってもアジア全体にとっても深刻な問題となります。

 

 

例えば日本にとっては台湾海峡を通る貿易ルートが抑えられることになります。石油の80%はそこを通って運ばれてきますし、それ以外の貿易内容も含めて全て中国にせき止められるか高い関税をかけられることになるため、日本にとっては経済的に大打撃です。

 

 

また台湾には、日本の国土の10分の1以下であるその土地に、日本の富士山よりも高い玉山(標高3952m)があります。仮にここに軍事拠点を敷かれれば、そこから南シナ海は一望されてしまう。アジアの様子が手に取るように把握されてしまいます。今はアメリカ、日本、インド、オーストラリアのセキュリティダイヤモンド包囲網でこの海域は協力体制の下で守られていますが、実際に中国が台湾を取れば、その包囲網も崩されることになります。

 

 

観光地として日本人に好まれ、タピオカブームの火付け役である台湾という明るいイメージとは裏腹に、実は経済面においても安全保障上においても台湾は日本にとってかなり重要なパートナーと言えるのです。

 

 

高校世界史で紐解く台湾の歴史

かつて占領下にあった台湾にはさほど興味を示さなかった中国が、今さらに台湾に固執してくる理由はいくつかあります。しかしそこに踏み込む前に、まずは台湾の歴史を少し振り返っておきましょう。

 

 

そもそも台湾が世界史上に姿を明確に現し始めたのは1624年です。この年、台湾はオランダの占領下に入ることになりました。

 

 

当時のオランダは東インド会社を有し世界に進出。鎖国に入ったばかりの日本においても蘭学が重宝されるほど技術も進んだ国でした。

 

 

そんなオランダの38年間の侵略から台湾を奪ったのは海賊の鄭成功(ていせいこう)です。実は彼が生まれたのがまさにオランダの台湾侵略が始まった1624年であり、さらに鄭成功は父の鄭芝竜(ていしりゅう)こそ福建省出身の中国人ですが、母親は何と日本人(田川マツさん)。中国は明の軍人でしたが、台湾のオランダの拠点ゼーランディア城を攻撃してその勢力を退けることに成功しました。台湾にとっては初めての漢人(中国人)政権の始まりとされています。

 

 

その後鄭成功の孫の代になると政権は内紛により弱体化。そこを清の康熙帝(こうきてい)に攻められ支配を許してしまいました。これが1683年のことです。そこから1895年の日清戦争の敗北(下関条約締結)まで、台湾は清の支配下に置かれ、さらに1945年の第二次世界大戦の終戦によって独立を果たすことになるのです。

 

 

独立したのも束の間で、中国では孫文(そんぶん)の死後、彼の意志を引き継いだ蒋介石(しょうかいせき)が中国国民党を率い、共産党率いる毛沢東と権力争いをしていました。この国共内戦で劣勢を強いられた蒋介石が、1949年南京国民政府を引き連れて台湾に逃れてきたのです。この時に台湾で立ち上げた中華民国としての臨時政府は、一時期形上は「中国」の政府でしたから、今では信じられませんが、当時は「中国」の代表であり、戦勝国の一員として国連の安全保障理事会の常任理事国という立場だったわけです。

 

 

しかしこれが覆ることになります。1970年代に入り、中国共産党が一党独裁の様相を強めて国をまとめあげてきたことで治安が安定してきており、蒋介石が日本色に染まった台湾を反日教育によって中華に染め上げんとする不安定な強権的独裁政権であったこともあり、なんと国連では中華人民共和国の方を中国の代表であると承認したのです。さらには中華人民共和国は、中華民国(台湾)もまた同じ「中国」であって、中華民国は台湾という地域を占拠している中国の集団の1つであると主張したことで、台湾は中国の属国のように扱われることとなり、国連をはじめとした国際機関としては台湾を国としての体裁を持たない中国の一領域と見なすようになりました。

 

 

実際に、日本においても田中角栄首相の時代に、中国(中華人民共和国)との国交を樹立したタイミングで、中華民国(台湾)との国交を断交しています。勿論「断交」と言っても、関係を完全に断つのではなく、あくまでも国同士の関係としては台湾が国ではなくなったために関係を国際上のルールに従って正す必要があったということに過ぎません。

 

 

李登輝元台湾総統が変えた台湾の今

さて、今お話ししてきた台湾の歴史も、実は調べることを許されたのは李登輝さんが民主化、自由化を進めてくれたおかげなんです。それ以前の台湾では自分たちのルーツを調べることは犯罪だとされ、見つかると罰を受けるような危険な行為とされていました。その理由は中国の台湾同化政策の邪魔になるからです。この点は今回はあまりに長くなるので詳細は割愛します。

 

 

先述した蒋介石の後、総統となったのが息子の蒋経国(しょうけいこく)です。そして彼の補佐役として副総統の役を任じられたのが李登輝さんでした。そして1988年、蒋経国の後を受けて総統になり、台湾は新しい時代を迎えることになります。要するに中国本土から逃げてきた国民党政権による独裁政治が終わったということです。そして同時にこれは台湾出身者による政権が初めて成立した瞬間でもありました。

 

 

かつては国共内戦でドンパチやっていた中国国民党と中国共産党ですが、今では国民党は共産党との融和を求める勢力となり、台湾を中国に組み入れてもらおうという流れになっています。せっかく民主化した台湾にとってそれはどうしても避けたい。そんな思いから、総統を退いた後支援をしたのが蔡英文(さいえいぶん)現台湾総統です。2020年1月にあった選挙でも李登輝さんは蔡英文さんを支持しました。

 

 

中国は中国で、コロナパンデミックの責任を追求される不利な立場でありながら、世界からのバッシングに抵抗する意味でも、また中国内の共産党の腐敗を正す意味でも、ウイグル問題、インドとの国境紛争、オーストラリアへのサイバー攻撃、南シナ海への侵攻、日本の尖閣諸島をはじめ香港や台湾への敵対的介入など、本当に多方面に向けた威嚇行為を繰り返しています。そんな中で特に日本の安全を脅かす問題が、この台湾の領有問題なのです。

 

 

日本にとって、そして日本人にとって今の民主的な台湾を作った李登輝さんは、本当に関係の深い重要な人物なのです。そのことを是非世界史を学ぶ人をはじめ多くの中高生に知ってほしいと思います。この度亡くなられた李登輝さんのご冥福をお祈りして、今回の記事を閉めたいと思います。

 

 

 

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