熊本の塾長が教える日本人の歴史|縄文から弥生、江戸から明治、そして近代に起きた日本史|熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミー

こんにちは。熊本の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

日本人とは何者なのか。この質問に即答できる人はそんなにいらっしゃらないんじゃないかと思います。勿論、これこそが唯一解だ、というようなものはないでしょうが、私もそうですが、そんなこと考えたこともないというのが普通かも知れません。ただ、改めて聞かれると、これ以上重要な問いはありません。私たちは私たち自身のことを知らないということになるからです。

 

 

私たちは日本史を習います。でもその日本史を覚えたところで私たちは何を学んでいるのでしょうか。鎌倉時代が1185年からとするのが正確なのか1192年からとするのが正確なのかといった瑣末な議論を通して、私たちは何を学ぼうとしているのでしょうか。源頼朝が朝廷から地頭と守護の設置と彼らの任命権を許されたのが1185年で、初代征夷大将軍となった時が1192年。鎌倉幕府が実質的に機能し始めた1185年を鎌倉時代と呼ぶのがいいのか、朝廷から「お前がこの国を治めよ」と征夷大将軍を任じられた1192年を鎌倉時代の始まりとするのがいいのか。このことを議論することは、専門家の方々にとって大事なことかも知れませんが、私たち素人からすれば正直どうでもいい話です。

 

 

しかしいずれにしても朝幕併存が前提だったかつての情勢下で、武力を持った武士が朝廷の権威をそれでも必要としており、朝廷の許しがあって初めて実質的な支配が可能で、かつ征夷大将軍という朝廷からの軍団長の称号を与えられて鎌倉幕府の成立が叶うという、そちらの方がよっぽど重要な問題です。なぜ武士が政権を握ってもなお天皇という存在を滅ぼさなかったのか。それこそが、少し前には平成天皇の生前退位で騒然となり、今も皇統断絶の危機に揺れることと本質的には繋がっているということを学ぶ方が、私たちには意味がある。それほど天皇やそれに伴う宗教観というものが私たち日本人に刻まれているからです。

 

 

熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミーでは、あえてここまでの深い歴史を教えることはしないまでも、少なくてもそういう歴史認識があった上で指導に当たることが子どもたちにとって価値があると考え、常にアップデートに努めています。何も知らないままで勉強を教えることなんてできないし、やるべきじゃない。上の例でもお分かりのように、事実をどんなに覚えても、それ自体には意味がないからです。そこからどんな意味を導き出せるかは学ぶ側の問題。でもそれを子どもたち自身に委ねてしまうのはあまりに酷なので、そういったことまで含めた指導ができるようにするのが理想です。だから私は学ぶのです。そして、それこそが学びです。私は勉強を教えたいのではなく、学びを教えたいのです。その実例を今回の記事で共有してみたいと思います。

 

 

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熊本の塾長が教える日本人の歴史

着目すべき転換点はいくつかあります。最も大きなメス入れは勿論、第二次世界大戦後のGHQによる占領時です。この時日本人はあらゆるものを捨てさせられました。そこから70年以上も経っているし、そもそもが教育やステルス・マーケティング(知覚させないレベルで行われる刷り込み)によって実施されたものなので、そうさせられた自覚がある方がどれくらいいたかも分かりませんが、当時アメリカをはじめとする連合国軍が日本に対して何をしたのか、公文書や秘密文書の公開によって明らかになっています。

 

 

ですがそれ以前にも、現代の”日本人”を形成する上で重要な変質期が幾度かありました。それが縄文時代から弥生時代への移行期、そして江戸時代から明治時代への移行期です。

 

 

縄文時代から弥生時代への移行期に起きていたこと。それは単なる狩猟採集という生活スタイルから稲作スタイルへの変化だけではありません。最も気にすべきは、狭い国土の中で共存共栄できていた日本人たちが、各グループ間で戦争を始めたということです。稲作文化の流入によって生活スタイルが変わり、定住して食料が豊富に取れるようになったことで人口が急増。その増えた人口を賄うためにさらに田んぼを広げていくうちに、他のグループとの戦いが発生するようになり、日本人は互いに戦い、奪い合うようになりました。これが縄文時代から弥生時代への移行期に起きた変質です。

 

 

では江戸時代から明治時代への移行期に何が起きたのか。それは夷狄への敵対意識の醸成と開国でしょう。ペリー率いる黒船来航が当時の日本人に与えた衝撃は想像もできません。UFOが突如目の前に飛来し着陸したのと同じような恐怖と混乱が生じたことでしょう。これが結果的には260年以上続いた徳川幕府の終焉に繋がっていきます。ただ、そうした変化に目が行きがちなこの時の移行期には、日本人はもう一つ大きな精神的パラダイムシフトを迎えていました。それが神仏分離です。

 

 

6世紀中旬以降、神仏習合として融合されて浸透してきた神道と仏教でしたが、黒船来航以来夷狄への嫌悪が人々の中に浸透していくと、外来宗教だった仏教が突如槍玉に上がり、排除される動きが始まりました。廃仏毀釈によって寺や仏像などが打ち壊され、焼き払われて迫害されました。残ったのは神道ですが、これも実は既に変質してしまった神道だったのです。

 

 

熊本の塾長の日本史:徳川家康が神道を変えた!?

日本で初めて「死んだら私は神になる」として本当に神として自身を祀らせたのが徳川家康です。そんな彼が重用したのが朱子学です。

 

 

朱子学は朱熹が始めた儒教の一派で、支配システムとの相性が良いこの宗教を徳川家康は積極的に取り入れました。そしてこの儒教思想が、元々神仏習合していた日本人の宗教観に入り混じるようになり、浸透していきました。こちらも本来は外来宗教なので、明治への移行期に迫害されても良かったのですが、実は西洋式への、つまりはキリスト教精神への対抗意識の中で、殖産興業や富国強兵を望む日本政府は「日本人としての強固な軸」を欲していました。そこにあって、支配システムと相性がよく、王者と覇者という概念を持つ朱子学はかえって神道と混ざっている方が都合が良かった。

 

 

なぜか。実は天皇というのは元々は神道における祭司王という立場だったからです。ここに支配システムの概念として王者=天皇という思想を利用すれば、絶対神を頂くキリスト教精神に対抗できる。それも日本の古来からある宗教観を利用してそれができるわけです。それがこの後皇国史観となり帝国主義を後押ししていく危険な思想に繋がっていくわけです。

 

 

熊本の塾長の日本史:天皇

第二次世界大戦による敗戦は、そうやって醸成された皇国史観と帝国主義ゆえ。しかしそれほどまでに日本人にとって天皇は特別な存在でした。それは天皇が国家の象徴となった今でも変わらない感覚だと思います。

 

 

また、最初の話に戻りますが、鎌倉幕府にしても室町幕府にしても江戸幕府にしても、国内における武力を独占していながら、天皇をはじめ朝廷勢力を生かし続けてきたのは、それだけ日本人にとって天皇という存在が特別だったからです。そして天皇をそこまで特別なものにさせた根本的な理由は、古来から日本人に刻み込まれてきた宗教観。

 

 

神道を宗教と呼ぶかどうかは議論の分かれるところですが、縄文時代から続くアニミズム信仰が国家運営のツールとして採用されて国家神道となっていく過程で、何物にも神が宿るとする思想は間違いなく日本人を語る上で欠かせない要素になってきました。朝鮮半島にも中国の大陸文化の中にもない日本独特の思想です。だからこそ今の日本人は教会で結婚式を挙げ、バレンタインやクリスマスを祝い、正月には初詣をして神社にお参りをし、七五三で成長を祝い、死ぬと仏教式で葬式をあげる。あらゆる宗教観を自然に取り入れて味わえる柔軟な精神を育んてこられたのです。

 

 

そんな精神を育むベースとなっているのはアニミズム信仰であり、天皇を中心とする穢れと禊ぎ、陰と陽、神と鬼の概念が根底にあるから。だからもし日本人とは何者なのかを真に理解したいという時には、天皇や宗教の変遷を追うとそれが見えやすいでしょう、というのが今回の本『古代史で読み解く日本人の正体』の中で関裕二さんがおっしゃられていることになります。

 

 

今回は日本人の歴史について少し共有してみました。何かの参考になれば幸いです。

 

 

 

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