「やる気がない」そうなるまでに起きていること|熊本の塾長コンサルタント
こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導塾、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。
うちの子、本当にやる気がないみたいで心配だわ、という保護者さまに、今回は「やる気が無くなるまでに何が起きているのか」をお伝えしたいと思います。
無気力に見えるお子さまの様子を見てご心配かと思います。ただこれは何もお子さまが悪いわけではありません。環境がそうなっているのです。家庭環境が、というよりもむしろ、日本の教育環境がそうなっているとお考え下さい。ですから、思っている以上に勉強へのやる気を失っている子は多いのが現状です。だからこれだけ塾が流行るのです。そしてさらに厄介なのが、塾に求められていることと、実際に塾ができることのズレが見過ごされていること。
色々お話ししたいことがございますので、もし気になられる方は続きを是非ご覧下さい。
やる気が無くなるまでに何が起きているか
まず最初に保護者の皆さまにお願いしたいのは、お子さまの置かれている状況を理解していただきたいということです。お子さまが勉強に対してやる気がないことを最も近くでご覧になられている保護者さまは、きっとヤキモキされていることと思います。しかし勉強にやる気が湧かなくなっているのは、お子さまが悪いわけでは決してありません。そうなるように日本の教育システムが設計されているからなのです。
これは陰謀論の類の話ではなく、フォロー機能がないということ。つまり、勉強に対してやる気になれない子供たちをフォローする機能が学校教育システムの中に備わっていないために、ただの暗記大会化している現状を指しています
そもそもです。勉強なんていう面白くもないものをなぜやらされるのでしょうか。それを子供たちは理解できていません。勿論そこには大人からすれば色々言い分はあるかと思いますが、如何せんその理由は「理屈的なもの」ばかりです。
・将来のため
・選択肢を増やすため
・豊かな人生を歩むため
・決められたルールを守れると示すため
など
なぜ理屈っぽくなるかというと、これらはあくまでも大人の人たちが大人になって気付いた自分なりの答えであって、実際にはあまり考えたことがなかったものだからです。それに大人が経験則の中で得た答えですから、上のこれらの言葉を子どもが理解するには相当な時間を要します。経験も知識もない今の未熟な状態の子どもたちにとっては理解できない感覚なのです。
つまり、子どもたちの立場からすれば
・なぜ勉強しなければいけないのか分からない
・勉強する目的も分からない
・勉強する意味も見いだせていない
・将来を模索するにも知識がないから描けない
・勉強が面白くない
・やりたくないのに成績が悪いと怒られる
・一度上がっても次に落ちたらもっと頑張れと言われる
・成績を上げる必要性を感じない
・勉強のせいで好きなことが十分にできない
といったあらゆる感情、思考が頭の中を埋め尽くしているわけです。
意味も目的も分からない面白くもないことを無理やりさせられて、かつ成績が悪いと怒られるのに、なぜしなければならないのかを理解できるように教えてくれる人がいない。先生も親も自分ではなく成績ばかりを気にして、宿題はしたのか、テスト勉強したのかそればかり。分からないことだらけだし、どうやっていいのかも考える気にならない。別に成績悪くても困らないし、どうせ自分の話は聞いてくれないし、もうどうでもいいや。
こういったぐるぐるしたネガティブな脳内環境が数ヶ月も数年も放置されれば、無気力が醸成されても仕方がありません。
学習性無気力とは
この問題の難しいところは、保護者の皆さまが親として一生懸命であるかどうかはほとんど関係ないという点です。あくまでもお子さまがどう理解しているかが全てなのです。お子さまに勉強を頑張ってほしいということは、行動の主体はお子さまですから、お子さま自身が勉強に対して納得することが必要です。であれば、こちらが理屈を並べ立てるよりも、お子さまが何をどう考えているのかを理解する方が、実は問題解決に早くたどり着けます。なぜなら、確実に保護者さまの方が経験も知識も豊富で理解力が高いからです。
ここで気を付けていただきたいのは、子どもたちに醸成されている無気力のこと。これを学習性無気力と呼ぶのですが、これは子どもたちも無自覚のうちに植え付けられてしまった無気力状態です。そうなりたくてなっているわけではなく、気付いたらそうなっていた、という類のものです。ですからお子さまが悪いわけではないと言ったのはこういう理由からです。そして、お子さま自身が自分の置かれている心理状態を理解できてもいません。
例えばガラスのコップに閉じ込めたノミの話があります。本来であれば30cmもジャンプできる小さなノミも、ガラスのコップに閉じ込められると、コップの底にぶつかって10cmくらいしか跳べない形になります。勿論、ノミ自身が「ガラスのコップ」を認識できないため何が起きているのか理解できません。そのうちノミは10cmしか跳べない「現実」を理解し始めます。つまり「自分はこれくらいしか跳べないのだ」と学習するのです。これを長期間放置すると、ガラスのコップを取り除かれた後も、ノミは10cmしか跳べないままになってしまうのです。もう30cm跳んでも頭はぶつけないのに、かつて30cm跳べたことも、自分が30cm跳べる能力を有していることも分かりません。これが学習性無気力です。
つまり子どもたちは、いつの間にか今の自分になっていた、という感覚です。そしてその今の自分は勉強に関して相当に自己評価の低い状態にあります。しかしその現状に気付いてすらいない。それが「自分」だと思っているのです。これが学習性無気力の怖いところです。
今すぐ「やる気がない」から抜け出させる方法
お子さまを早くこの状況から救い出したいと思って下さる方には、是非この方法をお勧めしたいのですが、まずやるべきは勿論、ガラスのコップを取り除くことです。ただ、これも比喩のトリック。ガラスのコップと言えば取り除くのは簡単そうに感じますが、学習性無気力によって醸成された無気力を元の気力のある状態に戻すには、もっと根気の要る作業が必要になります。言わばガラスのコップどころか、幾十にも蜘蛛の糸が絡み付いているようなものだからです。
私が最初に「お子さまの置かれている状況を保護者の皆さまに理解してほしい」と言ったのは、正にこういう状況を知って受け入れていただきたいということなのです。お子さまに起こっていることは、長年に渡って放置されてきた古民家のそれのようなもので、これを再生しようとすればかなりの根気と時間が必要であることをイメージしていただくと、かえって分かりやすいかと思います。
ではこんな大変なことを「今すぐ」できる方法があるのか。それは保護者の側の解釈を切り替えていただくことでしかできません。「なんてこの子はやる気がないんだ」ではなく「何がこの子のやる気を奪っているんだ?」と解釈するのです。そしてそのやる気を奪っている原因を一つ一つ丁寧に取り除いていくわけですが、それもお子さまのお話に真摯に耳を傾けることでしかできないことです。
実はこう言った「勉強で成績を伸ばしたい方が、その前にすべきこと」の重大性に気付いたからこそ、当塾ブレイクスルー・アカデミーは授業ではなくコンサルティングというサービスを行っているのです。勉強が云々の前に、まずお子さまのことを理解することの方が、遠回りに見えて実は最短で結果を変えに行ける方法です。しっかり話を聴いて、理解しようと努めて、共感し、時にはアドバイスを加えて、1つ1つ絡み付いた蜘蛛の糸を取り除いていきます。そうすることでお子さまの思考や視野が元のスッキリした状態に戻って行くのです。
勿論、その過程で私との相性が良く無いことに気付いたり、それ自体が自己否定のように受け取られて反発を受けたりするリスクもあります。ありますが、それをしないともっと苦しくなるだけです。ただでさえ勉強は苦しいと言っているのに、その苦しい勉強をさらに課すことになるからです。問題が改善するわけがない。だからコンサルティングは必要なのです。
コンサルティングのもう1つ良い点は、上手く保護者さまとお子さまの間に入れれば、緩衝材になることができることです。親子間ではどうしても感情が先行して衝突してしまいがちですが、そこに第三者が入ることで感情の流れが変わります。余計な感情はこちらに流してもらって、冷静にお互いを理解できる状況を作れるのです。そのお手伝いができるという意味でも、ブレイクスルー・アカデミーはお役に立てているようです。
根気の要る作業ですが、お子さまを「やる気がない」状態から抜け出させるためにできることは、まだあります。もしこういった可能性にご興味があられましたら、是非お気軽にお声掛け下さい。お待ちしております。
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