国家資格キャリアコンサルタントの面接試験を受けてきました!|熊本市の学習塾ブレイクスルー・アカデミー
こんにちは。熊本市の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。
2022年11月20日は、国家資格キャリアコンサルタントの実技試験のうちの面接試験でした。初めての面接試験でしたが、個人的にはしっかり準備をして臨めたのと、日頃のコンサル業務で慣れているので、あまり緊張せずに受けることができました。ただ、じゃあ手応えがどうだったのかというと、モヤ〜っとした感じです^ ^;
やはり人に評価されるとなると、その評価基準を意識せざるを得ないため、どうも不自然な感じにもなりかねません。日頃のコンサル業務で慣れているからこそ、自分の癖や、その評価基準と必ずしも一致しない部分には十分配慮する必要があるのです。
とは言え、おそらく落ちてはいないと思います。熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミー代表として、国家資格キャリアコンサルタントの試験くらいで落ちていては目も当てられません^ ^; ただ問題は、今回のような面接の出来では、技能士2級の方はおそらく受からないだろうなということ。なぜか。今回はその点についても触れてお話ししたいと思います。
国家資格キャリアコンサルタント面接試験
もう試験日も過ぎたので多少は内情的なこともお話ししていいかと思いますが、とりあえず先日の試験は、面接官が2名と、クライアント役の係員の方が1名の計3名に囲まれる形での面接となりました。時計が設置され、かつ面談内容は録音されており、15分のロールプレイングと5分の口頭試問の計20分で試験が実施されます。
試験ではロールプレイングが数種類用意されており、どれに当たるかは分かりません。私の場合は、32歳の女性で、10年間声優を目指していたけれど、芽も出ないので正社員に転身しようと思っているのですが、どうしたら良いか分からないので相談に来られた、というクライアントさんからのご相談でした。
この場合、私の日頃のコンサル業務が「解決指向」なので、キャリアコンサルタントに求められる「解決するのはクライアントであり、キャリアコンサルタントが解決へ誘導するべきでない」という精神に反しないような面談を心がける必要があったことを前提にお話しすると、本来であればこのクライアントさんには
・「正社員になりたいと考えるのはどうしてですか?」
・「正社員に抱いているイメージはどのようなものですか?」
という方向から、クライアントさんの価値観を掘り下げる質問で問題の本質を掘り下げて探っていく、というものになるはずでした。しかしです。このクライアントさんに”ある質問”をしたことで私の方針が完全に「解決指向」に向いてしまったのです。ここが先ほど申し上げた「モヤ〜とした感じ」の理由です。私の面談方針がどう評価されるか分からなくなったからです。
私はこのクライアントさんにこんな質問をしたのです。
「ちなみに、◯◯さんはこの問題をいつまでにスッキリさせたいなと思われていますか?」
これは緊要度に関する問題です。タイムリミットがあるのとないのとでは、まるでサポート方針が変わってくるからです。するとクライアントさんからはこのようなお返事が返ってきました。
「できれば3ヶ月以内には、、、」
おお、結構タイトなスケジュールやないかいって展開です。さらにその理由は、単なる感覚的な理由ではなく、現実的に貯金がもうない状態であり、その先がないということでした。マジか、、、
当然、正社員と言っても色々あるので、例えばどんなお仕事をイメージされていますか?といったことや、そもそも声優を目指されていたきっかけは何でしたか?といった部分もお聞きしました。そういう外堀の質問から、このクライアントさんの抱く問題(私はあえて解決するための改善点と言いたい)が明確になりはするわけですが、しかし中盤以降で3ヶ月以内に正社員になりたいと言ったクライアントさんの切実な状況を考えると、あまりゆったりと構えた対応は相応しくないと考えたわけです。
すると、あとは解決に向けて動くわけですが、やるべきことの過程で、キャリアコンサルタントとして把握すべき問題は明白でしたので、それを盛り込みつつ、何をどうサポートして自律的なキャリア構築に繋げていくかという流れで、15分の面談を終えることになりました。この部分については口頭試問の方でもフォローは入れられたと思うので、減点を食うような不味い手ではなかったと、個人的には考えています。
国家資格キャリアコンサルタント資格試験の特徴
では話を前提に戻します。そもそも国家資格キャリアコンサルタントの資格試験とはどんな特徴を持った試験なのか。これはおそらく「減点方式」です。
例えば国家資格キャリアコンサルタントの資格試験は学科試験、論述試験、面接試験という3段階で力を問われるものです。そのうち論述試験、面接試験は「実技試験」という1つの枠で捉えられています。なので合格ラインの算定基準としては、
・論述試験 50点満点
・面接試験 100点満点
の合計150点のうち90点以上で合格、というものです。なお面接試験では
・基本的態度(傾聴)
・展開
・自己評価
の3点から評価を下され、それぞれの項目で1つでも40%を切れば不合格ということになります。ですから逆に考えると、面接で大きなヘマをしなければ、これらで40%を切るような評価はされないだろうということです。
一方で、じゃあ技能士2級の面接試験はどうかというと、面談(ロールプレイ)20分に口頭試問10分の計30分を以下のような評価区分に基づいて評価されます。
・基本的態度
・関係構築力
・問題把握力
・具体的展開力
ちなみに国家資格キャリアコンサルタントの合格率は60%前後なのに対し、技能士2級の試験の方は15%前後。この極端な合格率の違いは、面接試験の合格率に起因しています。何せ学科試験と論述試験はほとんど変わり映えしないからです(合格率も含めて)。つまり技能士2級の肝は面接にあり、ということ。ですから、今回の面接の出来では、おそらく合格できない。ここから今回の反省を生かしてしっかり対策をして本番に臨めることを思えば、私にとっては今回の面接試験は良い練習になったなという感じでした。
さて、話を元に戻しますと、そもそも試験の評価スタイルが減点方式だと考えられる理由は、論述試験にしても面接試験にしても、唯一の解答があるわけでも、模範的な解答があるわけでもありません。キャリアコンサルタントは三者三様ですし、たった15分の中で何をどういう順番で掘り下げアプローチしていくかに、決まった解答は存在し得ないからです。とすれば、極端におかしなこと(”おかしなこと”について後述します↓)にさえならなければ、大きな減点を食うことはないだろうと予想できます。つまり減点の機会を与えなければ勝てる勝負だということです。もちろんここら辺の仮説は実際に成績開示の結果が返ってこないことには確信が持てませんが、おそらく間違いないかと。
すると、自己採点的には論述で35点は切ってはいないだろうし、面接も昨日の手応えとしては、完璧ではないにせよ、解決指向が大きく減点を食うような不味いアプローチではないだろうという観点から、おそらく合格ライン(90-35=55点/100点満点)を切ることはないだろうと推察されます。
ただ、私は一つ大ポカをしてしまいました。
自己評価、つまり口頭試問のところで、「あなたは残り45分の面談で、どのようなサポートをしますか?」という質問に対して、論述試験で問われるところの「今後あなたがこのコンサルタントだったとしたら、どのようにサポートしていきますか?」という問いへの答えと同じような答え方をしてしまったのです。これの何がマズイのかというと、「今後」の時間幅の違いです。論述試験の方では「今後」がおそらく本面談に限定されません。つまり複数回の面談を通したサポートを想定したものなのです。一方で、今回の面談では「残りの45分で」できることを問われている。勿論、残りの45分でできないことはないような内容を話したつもりですが、色々盛り込んでしまった手前、先方には「それは残り45分だと厳しいのでは?」と思われた可能性はあります。むしろそういう落ち度、余地を残してしまった私のミスです。これがあって、試験を終えてからの私はモヤモヤに苛まれてしまいました。
国家資格キャリアコンサルタント面接試験のために準備したこと
順番が前後するようですが、最後に私が今回の面接試験に際して準備してきた過程で得たポイントをまとめておきます。面接試験にはどのように備えればいいのかに関するポイントです。
・声のトーン
これは面接試験以前に、この試験が「キャリアコンサルタントの資格試験である」ことを忘れてはいけない、というものです。
そもそもキャリアコンサルタントは相談業務を受ける立場にあります。相談というのはクライアントとしてもあまり乗り気のしないものですし、できればしたくないもの。それに話しづらいことも話すことがあるし、相談内容が深刻なものまであります。そこにあって、これが例え面接”試験”であったとしても、あまりハイテンションで対応してしまうのは不味いと感じます。
緊張のあまり声のトーンが上がってしまう人が少なからずいるようですが、トーンがあまり高いと、リアルを考えた時にあまりに違和感を感じますので、あまりトーンを上げすぎないよう配慮して下さい。
・話すスピード
緊張すると話をするスピードが速くなる人がいます。正に私です^ ^; 日頃からYoutubeも2倍速で観る習慣のある私は、よく「話すのが速い」と言われていました。これは養成講座の時にも指摘されたことです。
普段話をするスピードが速い人は、それを減速させることに相当のストレスを感じるかとは思いますが、これも意識するしないで全く結果が異なりますので、身に覚えのある方は是非気を付けられて下さい。
・フォーマット
面接試験は論述試験とセットで「実技試験」とされているように、骨子は同じです。ですから頭の中には常に「このクライアントさんの問題は何だろう?」という大まかな「質問フォーマット」があって然るべきなのです。
その「質問フォーマット」とは要するに「問題のパターンの想定」です。
「情報不足」「自己理解」「仕事理解不足」「思い込み」「コミュニケーション不足」「中長期的なキャリアプランの欠如」といった想定され得るパターン化された”問題”がありますから、このクライアントさんの問題とはなんだろうか?というのを、この想定されるどの問題なのかを意識しながら、それを聞き出す質問をすればいいということになります。
・出来事ではなく思い
例えば中には、このクライアントさんの状況を把握するために、事実確認を多くされる方がいます。でも大切なのは事実や事ではなく、その事実や事についてのクライアントさんの思いです。この「思い」を聞き出すことの方がはるかに重要なのです。何をどう感じているから、こういう点にもう少し気付きを与えたい、といったような流れです。
状況確認は確かに大切ですが、バランスの問題となります。要はクライアントさんの認識を知りたいからです。
・口頭試問への準備
15分の面談の中で、試験であるという緊張もあれば、頭が真っ白になって、クライアントさんの話がなかなか覚えられないという方も少なくないでしょう。ましてやその面談を常に客観的に観察しておいて、口頭試問の時に的確な自己評価を下せる、という状態になるまでには、相当な慣れが必要です。私も今回これが完璧にはできませんでした。今こうして振り返ってみると、「あ〜あれもあったな〜、こういう風に言えば良かったかな〜」なんてことが次々浮かんできます。
ですから、せめて面談中に「あ、これはこうすべきだったか?」と気付けた部分などあれば、口頭試問の際にフォローを入れることもできると認識しておいて下さい。「面談の方でシクっても口頭試問で言い訳ができる!(笑)」と思っていれば、多少は緊張が和らぐかも知れません。実際「何ができなかったか?」という質問がありましたが、これも「本来は◯◯すべきところを、私は今回できなかったので、次には〜するよう意識したいと思います」という返答でプラスに転化させることも可能です。
要は論述試験と同じく全体のまとまりが最も評価されるポイントになるかと思いますので、キャリアコンサルタントとしておかしいことはしていないということであれば、まず落ちることはないだろうと予想されます。勿論、
・途中でしどろもどろになってしまった
・話が明らかに堂々巡りになってしまっている
・前に言われたことが覚えられない
・緊張して頭が真っ白になった
・なんと言っていいか分からなくなって沈黙が長く続いてしまった
といった明らかな減点行為については厳しいかと思います^ ^; 面談でそれだと口頭試問も総崩れである可能性が高いですので、日頃からの面接対策が鍵になるだろうと考えられます。
ということで、今回は国家資格キャリアコンサルタント資格試験、面接試験を受けてきたことの感想と気付きをまとめてみました。何かの参考になれば幸いです。
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