熊本の塾長が映画『名探偵コナン紺青の拳(フィスト)』から学んだ「頭の良さ」とは何か|熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミー
こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導塾、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。
ようやく映画『名探偵コナン紺青の拳(フィスト)』を観て来ました。今回は初日に、というわけにはいきませんでしたが、6回観ると1回分無料ということで、平日の昼過ぎのタイミングで観て来ました。
九品寺のシネプレックスでは10のスクリーンがあるのですが、さすがコナンくん、最も大きな2番スクリーンでした。このサイズまで来ると一番後ろから2,3列辺りがちょうどいいので、今回はP列の中央からちょい左手くらいの場所を取れました。体感的にはほぼ中央で観ているようなものです。
さて、最近個人的なブームのコナンの最新作を観てきた感想を交えて、ちょっと無理やり感はあるかも知れませんが、本当の頭の良さとは何なのかを一緒に考えてもらえたらと思います。
なお、ネタバレはありませんのでご安心下さい。
映画『名探偵コナン紺青のフィスト』とは
まずは前情報としては、今作が23作目にして初めての海外を舞台にした作品という点は注目です。舞台はシンガポール。勿論観光PRも兼ねてあるのだと思いますが、それくらいシンガポール全体を味わえる大規模なストーリーでした。
実際、4/2に都内で行われた完成披露舞台挨拶では、レギュラー声優陣に加え、ゲスト声優の山崎育三郎さん、河北麻友子さんも出席。ワンピースのウソップの声優さんとしても知られる、今作怪盗キッド役の山口勝平さんも「今までにないキッドが観られます」と口にしたほど。さらに今回の舞台となったシンガポールからは、政府観光局を代表して副長官のチャン・チーペイさんも駆けつけ、いよいよコナンも国際レベルになってきたなぁという感じです。
ストーリーとしても、今回世界最大の宝石”紺青の拳(フィスト)”の「拳」に絡めて、400戦無敗の空手家・京極真も登場。そして何より4年ぶりの劇場版登場となる怪盗キッド(前作は『業火の向日葵』)に、シンガポール在住の新しいキャラクターまで加わり、三つ巴、四つ巴の展開になっていました。
前回の映画『ゼロの執行人』で主役級だった安室透や、その上司の黒田兵衛、工藤新一の家に住んでいる沖矢昴、毛利蘭たちの同級生の世良真純など、最近は登場人物が増えすぎてストーリーについていけてない感が満載なのですが、毎回最低限の予習は欠かさず望んでいます。今回は彼らの登場はなく、なんとかストーリーに集中できました。
劇場版コナンの魅力とは
実はコナンの映画は全て3回以上ずつ観ています。本当に面白い。あまり邦画で、それもアニメの映画を大の大人が3回以上ずつ観てるというのも恥ずかしいものですが、でも「なぜ面白いのか」と考えて観ると結構勉強になるのです。
例えば、本当に「面白く思えるポイント」を掴んで散りばめてある点はとても参考になります。期待させて落とし、最後はやっぱり期待通りとか。推理も、届きそうで届かないような思わせぶりな設計をする時もありますし、恋愛要素も上手く入れてあります。
また、頭のキレるキャラクターをどんどん投入して、推理合戦のように組み立ててみたり、映画ならではのなんでもアリの破壊的など迫力シーンを入れて、爆音と映像で観客を魅了したり。特に今回の映画は劇場で観ていただいた方が絶対イイです。それくらい映像的に面白い。
普段のストーリーにもFBIやCIAが絡んで来るように、もはやストーリー自体が国際色豊かになっているので、自然に英語を取り入れてありますし、だからと言って取り入れすぎて子供達が疲れない程度に抑えてあって配慮まで抜群です。
いつもアニメや映画を観ていると、つい登場人物たちに視点や意識がばらけていきがちですが、これを作者である青山剛昌さんが一人で展開していると考えると、こういう人たちの頭の中は一体どうなってるんだろうと思ってしまいます。それを1994年の連載当時からもう25年目。頭パンクしないんでしょうか。
こういうことを考えていると宇宙の始まり”インフレーション”を連想してしまいます。青山剛昌さんの脳を起点に『名探偵コナン』という作品宇宙が爆発と共に生じ膨張していっている感じです。なんかかえって分かりにくい表現でした。
映画『名探偵コナン紺青のフィスト』に観る「頭の良さ」とは
一応塾の代表であり、勉強のプロとして記事を書く以上、無理やりにでも紐付けてお話しないといけませんね。ただ、おそらくコナンに関して「頭の良さ」を紐づけるのは直感的に受け入れていただけるかと思います。なにせコナンに登場する探偵たちは半端なく頭がキレるからです。
例えば成績が良い人が頭が良いと思われる節が学校や塾、ひいては教育現場ではあるようなのですが、コナンに登場する頭キレッキレの彼らを観ていると、その「頭の良さ」が意味することはまるで違うもののように感じられると思います。
勉強ができる=成績良い=頭が良い
この前二項間のイコール関係はよくても、三項目をつなぐイコールはどうも腑に落ちません。数学的に考えると「イコール」の意味するものは「同値」、つまり全く同じということですから、確実にイコールではないと言い切れます。
でも「頭の良さ」自体がふわふわした概念なので、何かそれを示す明確な評価軸が欲しい。実際文学者、脳機能学者、心理学者などあらゆる有識者が未だ明確に定義付けできていないのがこの「頭の良さ」なので、答えが出なくて当然なのですが、今の教育環境ではこの勉強という一側面だけが目立つ関係上、頭の良さか紐付けしやすかったのでしょう。しかし、勉強での成果と頭の良さは、関連性はあるものの、決してイコールではないということをご記憶下さい。
コナンの面白さであり、頭の良さと感じる部分は正に「知識の使い方」にあります。知っていることとそれを使いこなすこととは全く違うのだと、コナンを観ているとつくづく思い知らされます。
映画に限らず、コナンのネタは私たちの知っているはずの知識で紐解かれます。
・ここからこのことに気づくのか!
・この気づきからこういう結論が見えるのか!
・この瞬間にこれをヒントに出して気づかせるか!
・この場をこうやって収めるのか!
といったように、とにかく自分の頭にも同じ情報はあったはずなのに気付けないもどかしさは、何度もコナンを観ていて抱かされます。要するに頭の良さとはこの知識の活用能力にあるようです。
コナン観るだけでも頭が良くなる!?学びの本質とは
ここまでコナンの面白さをベースに頭の良さを紐解いて来ましたが、最終的に欲しいのは知識ではなくこの「知識の活用能力」です。ただこの能力はよっぽど意識していなければ育たない能力ですし、何より実戦が不可欠。でも今の教育現場は座学とインプット重視の状況にあります。ここを変えなくてはなりません。
勉強することと頭を良くすることが全く異なる努力を要すると気づくことはとても大事なことです。勉強しても報われないと感じることが少なくなるからです。
勉強を単なる作業として考えてしまうと、残念ながら将来使わない知識が増えていくだけで終わります。その結果時代の要請に応えられない大人になってしまうでしょう。それこそこれからの時代はAIとロボットがどんどん人間世界を侵食していく時代ですから、知識そのものの価値は無に等しくなります。問題はその知識を繋いで新たな価値を生み出せる創造力です。これを育てられるかが20年後30年後を生き抜けるかどうかの鍵になります。
当塾ブレイクスルー・アカデミーが気にしていることは、今の努力がちゃんと将来に繋がっているのかどうか。将来の役に立たないような努力は努力とは呼べません。ひたすら問題演習を繰り返しても何にもならないのです。勉強をちゃんと理解して勉強しないと、頑張ったけど報われない世界へまっしぐらです。そんなの嫌ですよね。
せめて当塾で出会えた生徒さんにはそんな世界に突っ込まないようにアドバイスをしていけたらと思います。そこについては妥協なく行っていくつもりです。もしそういったことにご興味や関心があられる方は、是非お気軽にご相談下さい。きっとお役に立てると思います。
それでは今回もお付き合いいただきありがとうございました。コナン面白かったです。
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