【高校理科】物理が超苦手な人のための高校物理攻略法!オススメの参考書&問題集はコレだ!|熊本市の学習塾ブレイクスルー・アカデミー

こんにちは。熊本の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。


今回のテーマは物理の攻略法です。「物理が超苦手なんです!」という高校生の方のために、高校物理の攻略の糸口を考えてみることにしました。ただ、具体的に参考書と問題集のおすすめなものをご紹介はしますが、これは絶対ではありません。それぞれが見つけたものを使ってもらってもいいのです。問題はそれが適切なものか?ということと、適切に使われているか?という点。


熊本市学習塾ブレイクスルー・アカデミーは理科専門の学習塾としても活用いただけます。現時点で苦手意識を持ってしまっていても心配いりません。その苦手意識を払拭して、しっかり武器に変えていきましょう!


高校物理攻略の鍵は「用語の理解」!

もし「物理が苦手なんです」という方が当塾に来て下さった場合、私がまず何を考えるかというと、

・苦手とはどういう状態か
・苦手になった時に何かきっかけがあったか
・どの程度苦手なのか
・苦手と感じている部分は具体的にどこか

といったことです。「苦手」と一括りにしてしまうと改善のしようがないので、まずは要素で分解して状況を掴みます。例えば「内容がそもそも理解できない」のか、「テストでいまいち点数が取れない」のか、苦手にも種類があるんですね。テストの出題傾向にも依りますが、内容が理解できていなくても、テスト範囲の問題さえある程度やりこんでおけば点数は取れてしまう、でも理解できているわけではないから学外模試では全く歯がたたない、など。ですからまずは、自分が「苦手」を感じた時には、それは具体的にどういう状況なのかを冷静に分析してみましょう。


仮に「物理の内容が全然理解できない」というケースで考えてみると、大抵は言葉の意味が理解できていないことが原因に挙げられます。これは私もそうだったので感覚が分かるのですが、要は力とか仕事とかエネルギーとか運動量とか保存力とか系とか、そういう物理の用語の意味やニュアンスが分かっていないんです。そうなると問題を読んでも何をどう考えていいのか分からない。「質量って何?」「速度と速さの違いは?」「内力と外力って?」「そもそもベクトルが分からない」。最後の「ベクトル」に関しては数学の分野になってくるので、数学Bの教科書に戻っていただくのが良いのですが、なぜ力をベクトルで表記するのかといった、基本中の基本が分かっていないと、回答を組む場合に訳が分からなくなります。


でもこれってある意味で仕方がないことなんです。なぜならそういった用語の理解に必要な”基本中の基本”は、基本中の基本であり当たり前すぎて、あまり時間を掛けた丁寧な説明がなされないからです。早々に”内容”に入ってしまうんですね。すると必然的に公式暗記に寄ってしまう。そして公式さえ覚えておけばなんとかなる問題ばかり解かされる。公式に数字を当てはめて答えに書けば”正解”できてしまうのです。でも物理が苦手になってきた人の大半は、この用語の理解が曖昧なまま進んでいるからだと考えられます。


今は共通テストでも結構難しいことを問われるので、理解が足りないとごっそり減点を喰らいます。是非早い段階で用語の理解に着手して下さい。

高校物理攻略の基本的スタンス

苦手の種類や程度にも依るのですが、大抵は物理の学校の教科書はあまり使い勝手のいいものではありません。理解するにはちょっと使いづらいし読みにくい。ですので、おそらく多くの人にとって自分なりの教科書を準備するところから始まります。


数学に関しては絶対的に教科書の理解を優先せよ!とお話ししていましたが、他の教科については警戒が必要です。理解しづらいと思ったら別のテキストを書店で求めるべきです。この時に理科の場合で考えたいのは

①メインに据える教科書
②ポイントが掴みやすい薄手の参考書
③かなり詳細な説明が載っている辞書タイプ
④標準レベルの問題集

あたりかと思います。①と②が一緒になっているもの、②と④が一緒になっているものもあります。巻末にポイントがまとめてあるものや、ポイントに関する例題が載っているものがそれです。なので①と②、②と④が別冊がいいか、レイアウトはどんなものが使いやすそうか、配色の好みはどうか?といった、ほぼ感覚的なもので選んで良いほど充実しているのですが、個人的には以下のものをオススメしています。


・『物理のエッセンス』(基本書兼教科書)
・『親切な物理』(辞書タイプ)
・『重要問題集』(標準問題集)


ここで「あれ?教科書的なものがないぞ?」とお気付きの方もいらっしゃるかと思います。私が現役の時、物理がいまいちピンと来ていない状況下では、まず③よりも基本書、易しく説明してくれているものが必要だと感じていました。でもそれが③の辞書タイプではモチベーションが続かない。何せ辞書タイプは文字数が多い上に分厚いので、まずやる気が起きなかったんです。ですから、ある程度の厚さはありつつも、ポイントがしっかり掴めて、かつ教科書としても使えるものを探して、結果行き着いたのが『物理のエッセンス』でした。これは上下巻あるので2冊になりますが、とても使いやすいです。


ただ一方で、ポイントは分かるものの、自分が個人的につまづく細かい部分に関しては、やはり手が届かない。そこで辞書タイプを探していたところ、どこで見つけたか『親切な物理』と出会ったのです。ただこの参考書はあまりに古く、そして分厚いのが2冊。親切すぎて説明がかなり細かいです。なので感覚的に嫌だと感じる方もいるかも知れません。今では

・『漆原(うるしばら)の物理』シリーズ

が人気のようなんですが、如何せん冊子数が多すぎます(汗)分かりやすいのかも知れないのですが、99選の問題集に、別冊で解説書が3冊、明快解法講座というものまであります。これで5冊です。あまり批判的なことは言いたくないのですが、私だったらこれは使いません。物理だけに時間がかかり過ぎるからです。せめてメインの参考書(教科書)は1冊、問題集も1冊、そこに解説書として辞書タイプ1冊、必要に応じて共通テスト用などで薄手のポイント集1冊くらいが限度かなと思います。なぜなら、ここに志望校の過去問対策が入ってくるからです。

超物理が苦手な人の注意点!

物理に限った話ではありませんが、何か苦手意識の持つ教科を持っている人がやってしまうNG行為として、参考書を買い過ぎるというのがあります。あれもこれも人気の参考書や使いやすそうな参考書などを買い集めてしまうのです。不安の裏返しだとは思いますが、まずそれらを全てやるなんてことはありませんし、物理的にできません。そもそも苦手なのですから、そう何冊も終わらせようというテンションにはならないでしょう。有名参考書を買うことで不安を鎮めようとしているだけのような気がします。


そしてあれもこれも買って、それらをやろうとするのですが、それにどれだけの時間を割かれるのかの計算が疎かになる傾向もがあります。他の教科も対策しないといけないのに、苦手な教科に意識が向きすぎてバランスが悪くなってしまうわけです。


それから、あまりにハードルを下げすぎてしまうのも考えものです。要するに、自分は物理が苦手だからと、選ぶ問題集の難易度を著しく下げて、あまりに易しいものを選んでしまうということです。確かに難し過ぎると解けないと思われるかも知れませんが、実は易しすぎる問題に感覚を慣らしてしまうと、標準レベルがかなり難しく感じられてしまいます。その「易しい」と「標準」の間の壁が結構高く感じるのです。ですから、せめて「易しい」と「標準」はセットで、続きで解くことをオススメします。易しい問題だけを解くのではなく、同じ分野の問題を、易しいのを解いたら、じゃあ次は少しハードルを上げて同じタイプの標準問題を解く、といったような感じです。欲を言えば、易しい問題を解くことなく標準問題を使って自分に合わせた勉強のやり方をする、という方が効率的かと思います。結局解かされる問題は標準レベル以上だからです。


苦手意識を持つと、自分のそれに対する能力を過小評価してしまいがちです。でもそれはあくまでも感情的な話であって、実際の能力が低いわけではないのです。気持ちで負けているから勝てるがしなくなっているだけで、落ち着いて問題を読めば、知っている知識でアプローチできますし、分からなければ即答えを見て確認し、忘れていたり理解していないことがあれば教科書や参考書に戻ればいいのです。間違ってはいけない、間違いたくない、自分はこんな物理の問題解けないといった思い込みを、どれだけ自覚し、そして抑えられるかが勝負です。


物理が超苦手な人は、今感情優位になってしまっているでしょうから、まずはその感情を落ち着かせて、用語の理解をしっかりして、簡単な問題から徐々にレベルを上げていって下さい。その際には1問1問丁寧に取り組んで下さい。じっくり腰を据えて時間を掛けることです。焦って解いても頭には残らないし、理解が伴いません。問題数を稼ぐことより、少ない問題数でも1問1問丁寧に解けたかを意識してみて下さい。


今回は超物理が苦手な人のための高校物理攻略法についてお話ししてみました。何かの参考になれば幸いです。


 

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