熊本の塾長が徹底解説!『風の谷のナウシカ』映画&漫画の徹底深掘り第4弾[土鬼(ドルク)と腐海編]|熊本の学習塾ブレイクスルー・アカデミー

こんにちは。熊本の教育&勉強攻略アドバイザー、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

最近『風の谷のナウシカ』の研究にハマっているという話を奥さんにしたところ、なんと奥さんの実家にもナウシカの原作漫画があるとのことで、お義母さんがわざわざ探し出してくれていました。1995年のもので今から25年も前のものです。当時の値段が印字されていましたが、1,2巻あたりは340円だったんだな〜と感慨深いものがありました。ちなみに私が購入した最近のものには右上の値段の印字はもうありません。また冊子背面の発行年数の表記などもないんです。ちょっとした違いですが、こういう細かい違いにもテンションが上がってしまう私がいます。

 

 

さて、今回は映画には登場しないけれど漫画の方では最も重要な位置づけとなっている土鬼(ドルク)と、彼らが腐海とどう関わっていくのかという点を含めた腐海の話を改めてしていきたいと思います。なお前回にも腐海の話はしていますので、気になる方はそちらもご覧下さい。

 

 

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『風の谷のナウシカ』の基本その7:土鬼(ドルク)

土鬼(ドルク)は、このナウシカの世界でトルメキア王国と権力を二分する強大国です。土鬼(ドルク)は当初、バラバラの種族の国が乱立していただけでしたが、200年前に”降臨”と称してこの地に降り立った初代神聖皇帝によって51カ国がまとめられる形で強大国となりました。

 

 

初代皇帝の息子兄弟がその後を継ぎ、当初は超常の能力を持つ弟(皇弟)ミラルパが支配しており、その後兄(皇兄)のナムリスがミラルパを殺して実権を奪う形になります。ちなみに父親である初代神聖皇帝も、その息子の二人も、かつての文明が残した禁断の技術を使い、100年以上生きている設定です。なので初代皇帝が100年以上生き、そして息子たちも100年以上生きているので、この200年で2世代しか進んでいないという設定なのです。

 

 

この地には元々土民を統べる者もいました。神聖皇帝が”降臨”する前まではクルバルカ家が土王として君臨していました。これが神聖皇帝に滅ぼされて現在の土鬼(ドルク)になります。土王の前にも王がいましたが、大きく変化したのがこの200年前の神聖皇帝の誕生時です。

 

 

ストーリーの途中でナウシカが偶然降り立った地でチククという少年に出会います。その少年こそがかつての土王カルバルカ家の末裔です。そして土民の王家は昔から代々そうだったのか、チクク自身の単独の才能なのか分かりませんが、相当のテレパス(念話能力)を持っているのです。このテレパスによって多くの人々の命が救われ、ナウシカも大いに支えられることになります。

 

 

そんな土鬼(ドルク)の民は土民と呼ばれるように土着の信仰を持ち、宗教心も持っている種族です。だからこそ僧会というものが数多く存在し、かつそれを支配下に置いた新たな教義支配をミラルパが進めたわけです。ミラルパは彼らの宗教心を逆に利用しようと、全く別の教義を作り、それ以外の宗教(つまり元々信仰されていた土着の宗教)を邪教といって蔑みました。僧とは本来民と共にあり金儲けや出世などへの関心はありませんが、そんな土民や僧侶の中から能力の秀でた者を取り立てて部隊の族長を任せる方法を取りました。これも宗教での支配体制を強固なものにするためです。

 

 

『風の谷のナウシカ』の基本その8:土鬼(ドルク)が封印した技術

そんな土鬼(ドルク)たちが元々なぜ宗教心を抱くようになったのか。それは現在の聖都シュワにある「墓所」に封印された禁断の文明技術が原因です。

 

 

1000年前「火の七日間」で焼き尽くされる前の世界では、ピークを迎えた旧人類の文明技術が盛んに扱われていました。それはまるで粘土細工のように生物、動物を形成し得るほどの技術でした。そんな文明の発展の代償として世界は深刻に汚染され、大地の富は奪い尽くされ、全てが毒されていったわけです。

 

 

その状況に危機感を抱いた一部の人々は、この状況を終わらせる必要があると判断しました。つまり発展しすぎた文明社会をリセットするということです。それは自分たち人類の滅亡を意味していました。しかし本当にゼロになってしまえば人類にとって絶望しかありません。そこで、いつか再び人類が安心して過ごせるようになったときのためにと、文明が手にしてきた技術そのものは”封印”する形で残すことにしたわけです。いつか然るべき者がそれを解き放つときこそが真の平和な時代であると信じて。その封印された建物が黒塗りの古代遺跡としてシュワに残されました。

 

 

このシュワの遺跡「墓所」も不思議な存在です。この墓所という建造物そのものが意思を持った人工生命体だからです。最終的にはナウシカたちの手で壊されることになるわけですが、その時には王蟲(オーム)と同じく青い血を噴き出しながら絶命していきます。

 

 

ちなみに余談ですが、このシュワにある墓所に最も似ている建造物、つまりこれがモデルなんじゃないか?と考えられるのが、イスラム教の聖地メッカにある聖殿「カーバ神殿」です。元々アラブ人の信仰の対象として多神教の下360体もの偶像に囲まれていたカーバ神殿でしたが、630年に預言者ムハンマドの無血入城時に全て偶像が壊され、今の黒石のみとなったそう。こういった背景もなんだか似ています。

 

 

話を戻すと、この封印された技術を呼び起こして戦争に利用したのが神聖皇帝の兄弟たちでした。彼らは腐海を生み出す菌類や蟲そのものをDNAから複製する技術を使って、トルメキアとの戦争を有利に進めようと画策します。実際に試験管の中で培養して作った王蟲(オーム)の子どもを使って王蟲や蟲たちをおびき寄せ大海嘯(だいかいしょう)を引き起こします。かつてこの世界が腐海に飲み込まれることとなった大災害です。また、彼らの培養した菌類は船内で暴走して巨大な粘菌となり、大海嘯と合体。結果、土鬼(ドルク)の住まう地の3分の2を腐海に変えてしまいました。

 

 

『風の谷のナウシカ』の基本その9:腐海の正体

ただ、こうやって腐海や蟲を戦争に利用できた理由は、神聖皇帝たちが腐海や蟲の正体に気づいていたからではないかと考えられます。何も分からずに適当に扱えるほど単純なものではありません。

 

 

例えば『風の谷のナウシカ』ではかなり序盤から「南の森が救いを求めている」というメッセージが王蟲(オーム)たちに共有されていました。これは実際に事態が深刻化する前からです。徐々に事態が明確化していった先で、どうやら南の森が救いを求めているというのはこのことだったのかと分かってきます。

 

 

それこそ、腐海の中で仲間1匹襲われただけでも森の蟲たちが一斉蜂起するほど敏感な生態系です。試験管の中で培養された人工的な蟲に釣られるかどうか分かりません。しかし実際にはその人工王蟲(オーム)にも蟲たちは一斉蜂起を行います。腐海を飛び出した蟲たちが胞子を撒き散らしながら押し寄せることで腐海が広がっていくのです。

 

 

しかし一方で、人工培養された菌類の放つ瘴気(毒ガス)は、蟲たちを狂わせるほどの”毒”でした。本来瘴気こそが彼らの空気だったはずなのに、土鬼(ドルク)が実験によって生み出した瘴気は全く別物なわけです。これが偶然なのか意図的なのか分かりませんが、彼ら蟲たちは瘴気に毒され、菌類に飲み込まれていきました。

 

 

ではその菌類、粘菌と化したその土鬼(ドルク)の人工腐海が制御できるものなのかというとそうではありません。そして神聖皇帝も制御できることを期待してもいません。要はトルメキア兵を自国領土に呼び寄せ腐海に飲ませて滅ぼした後、残兵処理と領地接収を目的とした北進を行い、トルメキア領土毎植民地化して支配しようという魂胆なわけです。だから「辺境地をかすめ取れ」という命令が下されていたわけです。

 

 

では南部に残された聖都シュワとそこにある文明技術はどうするのかというと、超常の能力を持たぬ者には入ることすら叶わぬ状況ゆえ安心していたものと考えられます。人工生命体だからこそ侵入者を自らの意思で排除できるからです。そこに巨神兵を連れて現れたのがナウシカでした(というかナウシカを置いて巨神兵が先に行ってしまいましたが)。

 

 

さて、土鬼(ドルク)が人工培養して暴走した菌類は巨大な粘菌となり大海嘯(だいかいしょう)を飲み込んでしまいましたが、その粘菌自体はその後蟲たちの体にくっついてきた木々や、粘菌自身が飲み込んだ木々の苗床となり死んでいくことになるのだそうです。「森の人」セルムによると、粘菌が大海嘯(だいかいしょう、つまりは蟲たち)を飲み込み、その飲み込んだモノたちが持つ木々の苗床となって死んでいく。そこは腐海という森になるが、その森はその土地を浄化して最後には清浄な世界を残して消えていくと言います。もちろん、そこまでには1000年は掛かるということですが、そういった食いつ食われつの循環全体が一つの生命の在り方であるということのようです。

 

 

ただ、そういった「目的ある生存本能」自体が本来の生物にはないはずのもの。つまり、その不自然な在り方は人工的なものゆえだという結論に導かれます。旧人類が、わずかな生き残りの可能性に賭けて人工的に創り出したもの、それがナウシカの世界に存在する生態系の全てだったというわけです。旧人類が汚し切った世界の全てを浄化するために腐海という人工生態系が生み出され、その腐海でも生きていけるような人類としてナウシカたちが生み出されたというわけです。勿論、全てを一掃し世界全体をリセットするために世界を焼き尽くした「火の七日間」もまた、旧人類の引き起こしたものでした。巨神兵もその役目を終えると滅びるようにプログラムされていたのでしょう。それが不本意にも1体の生き残らせてしまった。しかしその巨神兵さえも導く、世界の全てを背負いし使徒こそがナウシカ。

 

 

「青」というキーカラーは「幸せの青い鳥」とも関係があるのだと思いますが、血を吹き出し滅び去っていく人工生命建造物「墓所」もまた、王蟲(オーム)と同じ青い血であったことにも、何か意味がありそうです。王蟲(オーム)と、ナウシカが巨神兵に付けた「オーマ」という名前が似ていることは単なる偶然でしょうか。また巨神兵「オーマ」が名を与えられた瞬間に一気に知能が急上昇した理由、オーマとチククがナウシカの中でリンクした理由など、まだまだ謎が多く残ります。

 

 

今日はここまでです。続きが気になる方はこちらからご覧下さい。今回もご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

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