熊本 塾|頑張っても伸びない子が減らない本質的な原因

こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。

 

 

前回の記事では「勉強するほどバカになる」という話をしました。衝撃的に感じたり不愉快に感じる方もいれば、そりゃあそうだよねとご理解いただける方もいたようです。

 

 

ただ明確なのは、勉強するほどバカになるなんてあるわけないだろって思っている人には教育者が多いということ。学校の教師や塾の講師がこんなこと考えているわけはないので、それは自然な話なのですが、だからこそ勉強を頑張っているのに成績が伸びないと苦しむ子どもたちが一向に減らないわけです。最も勉強というものに密に関わっている大人ほど、勉強というものを理解できていない。英数国社理のことだと思ってしまっている。頑張っても伸びない子が減らない本質的な原因は、正にここにあります。

 

 

教育者に共通した発想

まず日本の勉強事情が一向に改善されない原因は、教育者が皆同じ発想でサービスを提供したり行動したりしているからです。それは「どう英数国社理を勉強させるか」というものです。

 

 

前回の記事でもお話ししたように、英数国社理の勉強なんて将来には何の役にも立ちません。それ自体単独では。ですが、そんな無味乾燥な知識を覚えさせるような不毛な作業に子どもたちを縛り付けたいというのが、教育関係者たちの共通見解。だから「どうしたら子どもたちがもっと勉強しやすくなるのか」とばかり考えてしまいます。そしてそういうサービスばかり生み出していく。だから何も変わりません。ツールがどんなに進化しても、子どもたちのスキルが上がるわけではないからです。

 

 

教育者たちは勉強が大事だと思っています。それが根本的に間違った考え方であることにも無自覚です。ですから彼らにははっきり言って悪気はありません。彼らは彼らで一生懸命。ただ、子どもたちに勉強させようということ自体が今後はより一層ナンセンスな結果になっていくということへの問題意識がないだけです。ユーザーである子どもたちがアップデートされていかないのに、新しいサービスが次から次に出てきて、あの手この手で勉強させようと躍起になっている人たちをみると、本当に頑張り方がズレてるなぁと感じます。本人たちがズレているから、子どもたちのズレていることにも気付けないのです。

 

 

だから私は明確に最初から言ってきました。私は教育者ではない、と。私は教育者ではないので、教育的なことを求められても困ります。私は子どもたちを教育しようとしているわけではありませんし、子どもたちに必要なのは教育ではないからです。でも大人は子どもたちを教育したがりますし、その典型的な人たちが教育者というわけです。だから発想がいつも同じで時代の流れと逆行しているので、頑張っても伸びない子が減るわけがないのです。

 

 

今の学校教育はマジでヤバい

このことに気付いているのはむしろ教育の外にいる人たちです。勉強と距離を置き、社会や世界や時代という観点から俯瞰的に今の学校教育を捉えると、皆同じ結論に行き着きます。「日本の教育ヤバいな(汗)」と。

 

 

教育者たち、そして子どもたちは勉強の世界にどっぷり浸かって勉強しか見えていないので分からないと思いますが、「木を見て森を見ず」をやめれば、きっと今自分たちが置かれている現状がもっと鮮明に理解できると思います。ヤバいな、と。

 

 

それこそ何度も言うように、いつ使うか分からないような知識を子どもたちに強制的に教えること自体が酷い。これを12年間やり続けるのが今の学校教育のデフォルトなのです。

 

 

さらに教え方がヤバい。なんせ3ヶ月程度で終わるような内容を無理やり1年間に引き伸ばして無駄に時間を掛けさせて覚えさせています。私が動画でも説明しているとおり、中学の英語の教科書なんて3年間分を半年以内で習得させることは可能です。3年間分を、です。スケジュール感覚が酷いでしょう。

 

 

さらに言えば、受験制度を無視した学校教育の在り方も問題です。なんせ偏差値レベルもそこまで求められない教育学部を経て教師になった人たちですから、勉強に工夫を施すとか、どう効率的にこなしてもっと遊ぶかという頭の良い発想がなかなかない人たちです。ですから受験のための発想がない分、勉強に対してはどうしても指導や発想全体が冗長なものになります。効率と真逆です。

 

 

もっと言えば、閉鎖的かつ固定的な環境が酷い。同じ年代の人たちとしか絡めない、その上協調性を求める、校則で理由も説明せずに縛る、学校に通うことこそが”善”だと考え、学校に来ない、授業を受けないことが不登校だとかサボりとして罰せられる。これは教育的ではないですよね。いじめや自殺が減るわけがありません。刑務所みたいなものです。

 

 

140年以上続いてきたシステムはすでに制度疲労を起こしているのに、発想の根幹が変わらないからシステム自体がアップデートしていきません。その中で次の新しい時代を生き残っていこうとしている子どもたちを”教育”するということが、どれくらい危険なことかがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

 

一部の人だけがズバ抜ける必然性

こういう話をすれば、ほとんどの方は嫌悪感を抱くか不愉快になることと思います。教育者の方ほどそうでしょう。自分を否定されているようなものですから。

 

 

でも、だからこそです。ほとんどの方がこの発想のまま凝り固まっているからこそ、これから時代に取り残されます。結果、そういった事実に気付いて違和感を覚え、自らリスクを冒してでも自分なりの道を真剣に模索し突き進んでいくほんの一部の人たちだけがズバ抜けていきます。みんなと一緒に舗装された道を行くのが不安も少なく安心でしょう。しかしその先にあるのが確実な崖だとしたら、そのまま歩き続けますか?保証や保険がないと未来に立ち向かうことができないなら、きっとみんなと一緒に崖に一直線に進むしかない。自分だけの道を歩む勇気や覚悟がない子どもたちは、知らない間に将来からどんどん引き離されていくのです。

 

 

なんの分野でもそうです。秀でた結果を出せるのはほんの1部の人間で、その他は「その他大勢」という扱いになります。それはそのほんの一部の人たちが天才だからでしょうか?違いますよね。中には天才がいるかも知れませんが、彼ら一人一人の人生に寄り添えば、彼らは常に必死に考え、自分の人生のために行動したのです。だから生き残れる素養が身に付いた。

 

 

勉強が大事だと思うことは良いのです。問題は勉強が大事だと思って取り組んでいる割には、勉強とは何かが分かっていないから頑張り方がズレてしまう。ズレてしまっているけれど一生懸命になることでモチベーションを保っているので立ち止まれない。立ち止まって考えることをしないから自分のできる範囲で取り組み、自分のやりやすいようにやって、時間もお金も労力も掛けて根性で頑張る。成績が悪ければもっと頑張ろうとし、時間をさらに伸ばして頑張る。

 

 

正直言えば「頑張っている」時点で勉強のやり方を間違えているのです。勉強は頑張るものではありません。勿論ここだけ聞いても「???」かと思いますが、成績の良い人たちは勉強を頑張っていないのです。でも成績が芳しくない人たちほど頑張っている。伸び悩んでいる真面目な子ほど頑張っている。だから伸びない。でも、なぜ伸びないのかが分からない。頑張り方が足りないからだと思う。だからもっと頑張って、また伸び悩む。でも悪循環を止めてくれうアドバイザーが学校にも塾にもいません。ましてや「そんなに勉強頑張ったって将来のためにはならないんだぞ?」なんて言ってくれる人は皆無に近い。

 

 

そうやって学校や塾のほとんどの学生は目の前の勉強ばかりに躍起になって一生懸命頑張り、成績を上げたり偏差値を上げることに邁進します。どの高校に行くのか、どこの大学に行くのか、どんな職業に就くのか。経験もないのに情報だけ集めて無理やり将来ビジョンを作って、それを「目標」と思い込んで進む。でも心のどこかでは「何かが違う」とモヤモヤしているからストレスが溜まって精神疲労を起こしていく。

 

 

みんながみんな、そうではないです。ですが、大抵の方はこのような状況にあります。そのストレスを解消しようとゲームに逃げたり部活に逃げたりするのです。

 

 

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