武田塾は使える塾か！？武田塾の勉強スタイルをプロが解説！
こんにちは。熊本の勉強戦略コンサルティング指導塾、ブレイクスルー・アカデミー代表の安東正治です。
武田塾という塾をご存知でしょうか？熊本にも水道町交差点のところにあるのですが、日本初の授業をしない塾！と謳っている個別指導型の学習塾になります。「日本初」というところにモヤっとしますが、他の塾とはちょっと違った環境である点は、熊本の個別指導型学習塾ブレイクスルー・アカデミーと似ています。
では実際武田塾は使える塾なのでしょうか。この点を今回分析してみたいと思います。
Contents
武田塾の指導スタイル
先にちょっとお話ししておきますと、なぜ「日本初」にモヤっとするかと言えば、武田塾が創業した2006年には私も集団システムに授業をしない方法を取り入れた独自の指導法を構築していて、実際に千葉でやっていたことがあるからなのです。勿論、私がやっていたということは、他の方も同じ結論に行き着いて「授業をしない」という方法を採っていた方もいらっしゃったかも知れません。だから「他の授業をしていない塾はうちのパクリですよ」と言わんばかりの触れ込みは、ちょっとモヤっとするわけです。
さて、そういった愚痴はさておき(笑)武田塾さんのシステムについてお話ししていきますと、武田塾は一冊の参考書を完璧にマスターできるまでの学習プロセスを徹底的に個別管理するといった独自の方法論 を採用しています。基本は個別指導で、各教科に対して参考書や問題集をあてがい、それをカリキュラムに落とし込んで生徒さんにやってもらうというスタイルです。勿論それをちゃんとやってくれるように個人管理も行います、というものになります。
つまり、使う参考書や問題集を指定し、その進め方も決めて、その管理もしますよ、というスタイルということです。これだけ書くと「あれ？システム的には普通の個別指導塾と同じじゃない？」と思うかも知れませんが、実際はもっと柔軟な仕組みになっています。
例えば既存の個別指導塾が使っているテキストは、塾へテキストを卸している卸屋さん提供の塾専用テキストです。しかし一方で武田塾は市販の問題集から選択しています。ここは非常に重要で、市販の参考書や問題集には受験生に大人気の(つまり使いやすいや分かりやすいといった)機能性抜群のものが多いので、それらを塾が採用してくれるというのはとてもありがたいことなのです。早稲田スクールや英進館、明光義塾といった大手の塾になると、どうしても自社開発のテキストか塾専用の卸しのテキストを使うことが普通なので、この点が面白いなと思います。
なぜ武田塾のことに詳しいのか
特別詳しいということはないのですが、実は生徒さんからお話しを聞くことが多いのです。というのも、早稲田スクールや英進館といった既存の集団塾で上手く勉強に馴染めなかったと感じる生徒さん方というのは、熊本の個別指導型学習塾ブレイクスルー・アカデミーのように、オリジナリティ溢れる個人運営の塾や変わった仕組みの塾を探されていることが多いからなのです。
すると当塾に無料体験にお越しになる方の中には、必然的に「武田塾にも実は話を聞いてきました」という方が出てくるわけで、私も「他の塾の無料体験もお試しになられた方が良いですよ」とオススメすることもあって、そういった情報が生徒さんから伺える機会に恵まれます。
そういう時は私も非常に興味があるので(笑)、生徒さんに「どうだった！？」とつい聞いてしまいます。一応ライバル的な関係でもあるわけですから、情報は仕入れておかないとですね^ ^
すると、パンフレットの情報と、実際に生徒さんが担当の方から聞いてきた情報や印象などが分かるので、ネットで手に入る情報以上にリアルな側面が見えて来るというわけです。
じゃあ武田塾は使える塾ということなの！？
この判断は勿論実際に体験した方に委ねることになりますが、非常に活用できる塾かとは思います。ただし問題点、というか気になる点がないかと言えば、それは嘘になります。実際突っ込みどころは満載です。
例えば、武田塾が提案してきた参考書や問題集は信頼できるかということ、そしてその参考書や問題集があなたの肌に合うかどうかという話があります。
おそらく志望校に合わせて柔軟に選定を変えてくれるとは思うのですが、あくまでも武田塾の分析結果をあなたに提案して、それを決められた通りにやって下さいという仕組みなので、良くも悪くも全部を向こうがお膳立てしてくれるという感じです。
ということは、「私は勉強が嫌いなんです」「自分一人では何をどうしていいか全然分からないんです」という生徒さんにはマッチするだろうと分かります。生徒さんは何も考えずに、そしてがんじがらめの中で迷うことなく勉強をやっていくことができますから、必然的に結果も上がることでしょう。
また、自習室があったり質問できる講師がいれば最高の環境と感じる方もいらっしゃるかも知れません。実際熊本の個別指導型学習塾ブレイクスルー・アカデミーには自習室システムはありませんし、一方で自習室を求めていらっしゃる方は少なくないでしょうから、質問できる自習室があった上での個人管理システムであれば、なおのこと効果が期待できそうです。
武田塾とブレイクスルー・アカデミーの違い
熊本の個別指導型学習塾ブレイクスルー・アカデミーとしてのシステムは、武田塾と同じく授業はしませんし塾用テキストの指定もありません。あくまでも生徒さんからのヒアリングをベースに、目標と現状をつなぐお手伝いをする点は一緒です。
が、大きく異なる点があります。当塾は手取り足取りの徹底したサポートはしないということです。個人管理はしますが、あくまでもそれは進捗を確認するためと、軌道修正が必要な場合のアドバイス、それに伴うフィードバックのためです。しかし武田塾は使う参考書も決めて、それをどんな進度で進めてというスケジュール管理まで組み立て、それを実行するために拘束時間を余計に取る仕組みです。
私はこの「拘束」とか「がんじがらめ」とか「考えずに勉強作業をやらせて成績を伸ばすだけ」のやり方を一切したくないとして、ブレイクスルー・アカデミーを立ち上げています。これは武田塾の批判ではなく、信念の違いであり、サービススタイルの違いです。そんなことやって生徒が志望校に合格したところで、それだけだからです。結局は英数国社理の知識だけしか増えてない。それ以外の人間的成長がまるでないまま志望校に通したところで、意味がないというのがブレイクスルー・アカデミーのスタンスです。
保護者の方も、生徒さん自身も、人間的成長なんてどうでもいいのだ、志望校に合格しさえすればそれで良いのだとお考えであれば、武田塾はかなり使える塾だと思います。しかし、それで20年後30年後の社会で何を期待できるでしょうか。GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)という世界的大企業から、現時点ですでに学歴枠が消えてきていると言われているのに、学歴以外に何も能力的成長がないまま大人になってしまって、本当に社会への適用ができるのでしょうか。これは勝手な私の心配です。
まとめ
誤解がないようにお伝えしますが、武田塾のシステムは優れたものです。何が得られるかが明確ですから、合格第一という価値観の方、自分一人では勉強できないから拘束された方が良い(これは実際生徒さんから聞いたことがあるセリフですが)という方は、武田塾を一度訪れてみることをオススメします。
ただ私は少なくても生徒さんに残したいものが根本的に違うので、そんな生徒さんの育て方はしません。学力も同時に伸ばして欲しいと考えてしまうので、いつか忘れるためだけに今ひたすら知識を詰め込むような不毛な勉強はさせたくありません。あくまでも100%結果が出せる方法を多方面からアドバイスした上で、生徒さんの自己責任の下、ご自身の意志で取り組める余地を残した指導をします。そういった厳しい環境がブレイクスルー・アカデミーです。
これはニーズの問題ですので、とにかく受かれば良いのであれば素晴らしい塾は沢山あると思います。志望校合格の効力が将来的にどういったものになるのかをしっかり認識した上で、選択して欲しいと願うばかりです。
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